残念ながら凡人でした 【銀魂】【沖田総悟】

参 誘拐 ページ4

とりあえず屯所を出て、公園のベンチ。
これから、どうしようかな。
帰りたくないけど、帰るための儀式でもするか？
確か、焚き火をして……それからその火の周りで踊りをって、これじゃあ雨乞か………っていけんじゃね？もう一回雷に打たれれば！！
うん！いい。いい。

でも………神様不公平じゃないですか。

私には、何の力もないなんて…
大抵の場合は何か一つ、例えば最強とか無敵、とかチートキャラにしてくれるじゃないんですか！？


「おい、お嬢さん」


これが…世にいうナンパ？！ナンパなの！？
まさか…こっちに来てから鏡見てないけど…もしかして美人になってる？！


「死にたくなかったら大人しくついてきな」


これが…世にいう危険な状況……
周りからは悲鳴が上がり、人は徐々にいなくなる
首に剣を向けられたこの状況に全身が次第に震え始める。すごく怖い……さっき、雷に打たれた時に感じた程の強い恐怖。
でも、怯えてる暇なんてない。
小さな女の子がもう1人、奴らに捕まっているから


「人質は私だけでいいでしょ。私は逃げないから、その子は逃して」

「ふっ。この状況で声を出せるとはたいした女だ
そんなことするわけないだろう。ほら」

「うっ………」


だんだんと意識が遠のいていく。煙………
私にもし、力があれば………








「んっ………ふぁああ！！……あっ？」

そうだ……私捕まったんだ…
窓一つないドアに小さな孔子が一つあるだけの密室
舐められたもんだ。ぐるぐる巻きにしないなんて
沖田先輩を見習え！沖田先輩を！！
それにしても敵は何人くらいいるのだろうか………


「春村さん大丈夫ですか？良かった…」

「あれ……ぱっちゃん？何でここへ？
あと女の子は…」

「いきなり、煙のようなものを吸わされて気付いたらここに……」

「そっか……でも、心強いや」


きっと、私だけだったら今頃泣いてた。


「そんな、そんなこと言ってもらえるのAさんくらいなもんですよ？いつもみんなメガネメガネって……僕のこと何だと思ってるのか…」

「ぱっちゃん優しいじゃない。今日だって、罵られる中で優しく大丈夫ですかって声をかけてくれて、嬉しかったんだよ？」

「春村さん……うっ…ずずっ…
人として初めて扱ってもらったような気がします」

「ぱっちゃん、静かに。誰か来る……」


さっき、私のことを襲った男の声…ともう一人男の声……

肆 ぱっちゃんの死→←弐 夢か現実か

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