. 燈火 2 (ページ8)

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ジャニーズ事務所
ファンの皆様
報道各所の皆様

この度、私事ですが薮宏太と八乙女光は第一子を授かった事、この場でご報告させていただきます

数ヶ月前より始まった同性で妊娠できるという手術に互いに興味を持ち、手術させていただき、この度新しい命を授かりました

お仕事は、様子を見て派手なパフォーマンスは難しいですが、できる事は精一杯やらせていただきますのでよろしくお願いします

事務所からホームページや文書でファンの皆さんやテレビ局の皆さんへ送った
いつの間にやらつわりも収まり安定期に入ったと先生は言った

当然の事ながら段々と体重も増加し、その様子を見る度に子供の成長を感じて彼と微笑みあった
彼なんか、女の子かな？男の子かな？なんて気が早く、名前どうしようかなどという始末

まだ大丈夫だと言うと、じゃあ服とか子供用のものいろいろ買わないと…なんて言うから、俺は苦笑した

まだまだお腹の子が生まれるまで半年以上時間はある
ゆっくりゆっくり、将来のことは決めていけばいい

そう言うと、そっか…とにっかりと歯を見せた

最近は仕事も少しずつセーブしだしたお陰で家でゆったりできる時間も増えたし、
彼とすれ違いの日々なんてことはもう無い

その分、これまで十分でなかった事に積極的に取り組んだ
例えば、いま隣にいる彼のように毎日のようにブログを更新してみたり…
今まで忙しくて手に付けなかった作詞活動や、ずっと極めたかったギター

今までも勿論たくさんの仕事で充実していたが、今は自分を高める事ができ、力がついていく感覚があって凄く充実している

「薮、そろそろご飯にしよう」

「は〜い」

何より、彼とほぼ毎日、ちゃんと会って言葉をかわすことができる
それだけで少しずつ蓄積されていくモヤモヤも消えて行った

それだけ、俺の中で彼は欠かせない体のパーツの一つみたいなものなのだと感じた

彼は俺の胸に入れ墨の如く、一生離れることのできない縛りを与えた

でも、それでも俺にとって彼は、俺の人生において必要不可欠な人間だったんだ

「「いただきます」」