. 燈火 2 (ページ15)

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「薮さ〜ん…聞こえますか？？」

目を覚ますと、ガラガラと大きな音を立てて、白い天井がものすごいスピードで動いている

隣には涙を目一杯ためた彼の姿があって、まるであの日、手術を受けた日のことのようだと思った

「んっ…だぃ…、」

「薮さん、今から緊急手術しますからね
危険な状態なので、赤ちゃんを取り出しますね」

体の至るところが凄く痛くて、息をするのもやっとで、機械の力を借りる他なかった

すいかを鼻に入れるとはよく聞くが、自分の想像以上だった
絞り出すような声を出すのがやっとで、気を抜くと意識を失いそうな程だった

なんとか意識をこらえていたものの、手術室と思われるところを潜り数分後、視界が薄れ、目を閉じていた

〜〜〜

子どもがすごくひかるに似ていて可愛かった

きれいで濃ゆい顔立ちで、医師も俺達もメロメロだった

メンバーも来てくれて、すごく喜んでくれた

幸せで、幸せで、堪らなかった

こんな幸せが、一生続いたらいいのにな…なんて思っていた