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最初は、学年分けで対決するらしい。一年のAは、火神・降旗・テツ・敦・涼太。Bは、征十郎・高尾・真太郎・大輝・桜井。
「ああ、藍堂。荒木監督と買い物に行ってくるからよろしくな。」
「了解です。」
買い物って、多分ごほうびのものかな。夏の合宿もそうだったし。合宿もあと3日か。最終日はそのまま病院の通院日でその後お墓参りしておじさんの家に顔出して帰る。
これが一番疲れるよ。パーティーとか会食が無いだけましかなぁ?あったら、それこそ目が死ぬ。あら、いつのまにか対決が終わり勝利はBだね。がやがやしたなか、敦がわざわざこっちに来た。
「ねえ、Aちん。」
「敦、どうかした?」
「うーん、のど乾いたから。」
渡したスポドリを飲みながら私を見ている。なんか変だったかな?大きな手には小さく見えるスポドリを置き、割と大きな声で悩んだ挙げ句発言した。
「Aちんさ、前より痩せたよね。何で?ダイエットとかは向いてないよ。それに、その笑顔。俺、好きじゃないんだけど。なーんか似合ってないよね。」
この言葉には、周囲がどんどん空気を読んで静かになった。私は指摘された点においてなにも言えなかった。
「黙ってるってことは、認めてんでしょ。」
「敦、言いすぎだ。」
「そうだよ、むっくん。事情は知ってるでしょ?」
2人はたしなめるが敦が私を見る目は変わらない。なんで、変わったのか・・・。そっかぁ、周囲からはそんな風に思われてたんだ。
ねえ敦、痩せた原因は単純に食べる量が減ったし、筋肉も少し減ったの。笑顔は、そうでもしないと心が苦しいから上辺だけでも取り繕って生きてるの。
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作者名:希奈 | 作成日時:2017年3月29日 15時