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第9話 過去のお話です。 ページ12

僕が大好きだったキセキの世代。

それが、今では大嫌いだ。

帝光中バスケ部に入った僕が、最初に感じたのは”才能”だった。

青峰や赤司、紫原、緑間の4人は、才能が違った。

4人はまさに才能の塊だった。
僕なんてアイツらから見れば、まだまだ。
天と地ほどの差があった。

僕は置いていかれたくなくて………追いつきたくて…………僕は、オーバーワークになりそうなほど練習した。

それでも、才能の差は埋まらない。

元々、バスケをするには体格が恵まれなかったのだ、練習で追いつけるほど、アイツらの才能は安くない。

一軍に入った彼ら。
そんな彼らを追い抜くために練習した僕は二軍。
そんなの当たり前だ。
才能が違うのだから。

彼らに追いつくため、僕はまた練習を重ねた。

そんな僕が身につけたのは、フェイント。
相手を欺くものだ。

フェイントを使うより、パワーゴリ押しタイプの多かった彼らに、僕は目をつけられた。
それで、僕は晴れて一軍入りを果たした。

でも、そんな僕を脅かす存在が1人いた。

同じ二軍にいた、黒子テツヤだ。

シュート決定率は、僕と大差ない程だが、影が薄かった。
もし、その影の薄さを利用されたら?
僕はせっかく入れた一軍を外されるだろう。

だから僕は、また練習を重ねた。

普通の人なら、酷すぎて、みんなやめてしまうだろう。
でも、僕はこれが楽しいとさえ感じた。

これがバスケなんだ。
僕より上がいるんだ。
こいつらと競えば競う程、強くなれる。

それがとても楽しかった。

2年になった僕を、また脅かす存在が出てきた。

1年の時から女子に人気のあった黄瀬だ。

彼はモデルをしていたので、ルックスはいいし、どんなスポーツも1回見れば、大体できていた。
まるで、クローンのように。

そんな彼が、バスケを始めたのだ。

元の身体能力が高かった彼は、すぐ一軍入り。

僕と能力の似ていた黄瀬だが、僕よりスタミナがあるということで、監督も、僕より黄瀬を選んだ。

またここにも強いやつがいた。

そう思うと楽しくて、また練習をしていた。

それから3年になるにつれ、僕ら6人はキセキの世代と呼ばれた。

僕みたいな、なんの才能もない僕が、彼らの隣に立っているのが申し訳なかったが、みんなに、僕の努力が認められたみたいで、嬉しかった。

あの時までは――――………。

第10話 前回の続きです。→←第8話



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葉月 愛衣(プロフ) - 紗倉愛莉さん» 教えて下さり、ありがとうございます^^*この作品は、もうこのままで行きますが、他の作品で変換されるようにします^^* (2020年8月23日 10時) (レス) id: ce1b53c37e (このIDを非表示/違反報告)
紗倉愛莉(プロフ) - 名前変換の仕方分からないと言ってますが、小説を最初に作るときやり方1話の場所に書いてあった筈ですよ。(名前)と打つだけで変換されます (2020年8月23日 10時) (レス) id: a55cfbf187 (このIDを非表示/違反報告)
碧鳥(プロフ) - 薊さん» 応援、ありがとうございます!面白かったと言っていただけて嬉しいです! (2020年7月1日 0時) (レス) id: ce1b53c37e (このIDを非表示/違反報告)
- 試験頑張ってください!!面白かったです (2020年7月1日 0時) (レス) id: c593b9094d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉月 愛衣 | 作成日時:2020年6月24日 22時

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