__ 憑依変異 " (ページ2)

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少年の話。ページ2

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現在、7:06

東京にあるとあるマンションに

独りの少年がいた

いや、青年と云うべきだろうか

彼は年齢 21歳。

本来ならば既に立派な職に付き、

それ相応の暮らしをしている時期なのだが

彼は今、家で小説や動画、ゲームを遣り耽っていた。

彼の名前は水原(人１)

彼の自称発言多々の情報に寄ると

現在職務、自宅警備員。

特病、外に出ると溶ける病。

現在依存対象、パソコン及び携帯機器、

其れ等に関連するネットワーク関連の物。

自宅警備員、傍から云うならば引きこもり。

そして無職、つまりニート。

二つを兼ね揃えた者を、

世間で既に職に付き

其れ相応の暮らしをしている人間や、

学生たちにはこう呼ばれていた。

ヒキニート。

だが、別に彼はこの言葉を否定する気はないし、

更に自分が余りにも電気機器に依存しすぎて人との言葉のキャッチボール、

つまり会話すら出来なくなりどもってしまっていることも、

女経験が無い為童貞だと云う事すら

否定する気は全くないのだ、

寧ろ肯定している。

いや更に自分で自分を惨めにする様な発言を付け足している。

「別に構わないんだよ、だってそう、

今の僕の考えや発言、そして周囲の嫌悪感を抱いた声、

部屋に閉じこもりイヤホンを付け毎日音楽を大音量で流して聞いている僕には

何も関係ない。」

長時間電気機器に目を向けているせいだろうか、

彼は独り言も激しくなる一方でしかなかったのだった。

自分の部屋でしか生きる事の出来ない彼が

近々外に出ることになるのは

まだ、誰も知りえない