知り合いなはずがない【梅原裕一郎】

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ASide


ねぇ、知ってる？私には恋愛漫画の要素なんてないから荷解き中に寝ちゃって『いっけなーい！』なんて事にはならないんだよ。


そんな訳で荷物は全部仕舞う事ができた。


部屋の物は全部家から持ってきた物で、大して変わらない環境で過ごせると思っていた。


でも、何度も言うように部屋が広い。

ゆとりの出来た空間に少し寂しさを感じた。



一階にそっと降りると梅原さんは台所に居た。

いつもは近すぎてまともに見られないけど、やっぱり本物だ。


梅原さんは慣れた手つきで具材を切っていく。


あー、カッコイイ…


『梅原さん』


控えめに声をかけると、一瞬ビックリしたような表情を浮かべ、すぐに笑顔になった。


梅「荷解き終わった？」

『はい』

梅「今夕飯作ってるからくつろいでていいよ」

『いえ、手伝います』


手を洗って、言われた通りに具材を切る。


なんか新婚みたいだな。





…やめよう、梅原さんと梅原さんのファンに失礼だ。



『これでいいですか…？』

梅「うん、ありがとう。もう大丈夫だからくつろいでて」


どこまで行ってもイケメンだな。


お言葉に甘えて、リビングでゆっくりくつろいだ。

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