203話 帰還 ページ5
Aside
遠征艇
ウィーン。
A｢太刀川さーん…起きてます？｣
太刀川｢ん、どーした？｣
A｢もう少しでボーダーに着きますよ。｣
太刀川｢おー。｣
太刀川さんはベッドに横になっている。
やっぱりお腹の傷が…。
A｢…ごめんなさい太刀川さん。私は…何回も…傷つけてる。｣
太刀川｢…下らねぇ事言うなよ。｣
ガバッ。
太刀川さんは起き上がった。
太刀川｢お前が無事ならそれでいい。別に死んだ訳じゃあるまいし。気にすんな！｣
二カッ。
A｢！…はい。｣
太刀川｢やっと帰れるのかー。何か長く感じたな、この遠征。｣
A｢そーですねー。短期間で色んな事がありましたから。｣
太刀川｢だなー。…こうやってお前と2人でゆっくりと時間を過ごすのも久しぶりだな。｣
A｢…そーですね。｣
太刀川｢A、ん。こっち来て。｣
ストッ。
私は太刀川さんの隣に座った。
A｢お、このベッドふかふかですね！｣
太刀川｢だろー？めっちゃ気持ちいいんだよ。｣
ぽふぽふ。
ホントに気持ちいいや。
太刀川｢…Aはさ、後悔とかしてないか？｣
A｢えっ？｣
太刀川｢俺と付き合って。…らしくねぇけど不安になる。何回も何回もお前を失いそうになる度に。守れない自分の弱さに。｣
…そう言った太刀川さんの声は少し震えていた。
失いそうになる怖さをこの人は何度も味わっているんだ。
私がいない間いつも…こんなにも不安な思いを抱えていたんだろうか。
A｢っ…！太刀川さんだから…太刀川さんじゃないと嫌です…！｣
太刀川｢！｣
A｢太刀川さんは弱くなんかないです…！私はいつもあなたに守られてます。私が辛い時…いつも傍にいてくれます…！もう私はどこにも行きませんから…。太刀川さんも…離さないでくださいね。｣
ニコッ。
太刀川｢……あぁ。ありがとうA。｣
ぎゅうっ。
太刀川｢…好きだ。｣
A｢っ！｣
カァァッ。
A｢何でそんなストレートに言えるんですか…。｣
太刀川｢俺はAからも聞きたいけど？｣
A｢うっ…！｣
ニヤニヤ。
太刀川｢んー？言ってくれねぇの？｣
A｢顔近いですよ！！離して下さい！｣
太刀川｢さっき離さないでって言ったのはお前だろー？｣
A｢うぐっ…！……好きですよ。｣
太刀川｢！…ははっ、うん。なぁA。…キスしていいか？｣
A｢…………ほぇっ！！！？？｣
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ヒナコ(プロフ) - とてもおもしろかったです(*ゝω・)ﾉ やっぱり太刀川さんカッコイイです！！！！！続き楽しみにしてます。更新頑張ってください！！！ (2021年2月14日 23時) (
レス) id: 9558fcebee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺真 | 作成日時：2019年4月20日 15時
