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11話 独り ページ12

Aside

太刀川「凄いうなされてたぞ…?」

うなされてた…。
夢…だったんだ。

A「す、すいません…。太刀川さん。」

太刀川「…。何を見た?」

A「夢を…昔の夢を…見ました。両親が近界民に殺される夢を。」

太刀川「…!」

A「ここ最近は見てなかったんですけど…。」

太刀川「とりあえず…ほら。飲み物買ってきたから飲め。」

あ…だからいなかったのか。

A「ありがとうございます…。」

ズキッ。

頭が痛む。脳裏に浮かぶのは“あの光景”。


『私達はもうダメ…。』

『お前は、生きろ…!』

A「嫌だ…っ!」

太刀川「A…?」

ガタガタッ。

身体が震える。

A「もう…独りになりたく…ない…っ。」

お母さん、お父さん、私…寂しいよ…。
ずっと独りなんて…。

ぎゅっ。

A「え…っ。」

私は太刀川さんに抱き締められた。

太刀川「お前は独りなんかじゃない。」

A「…!」

太刀川「確かに血の繋がりのある人はいないかもしれない。けど、そうじゃなくてもボーダーにはいるだろ。お前の傍にいてくれる奴が。」

ボーダー…。

太刀川「お前を慕っている奴、お前をライバルだと思ってる奴、お前を誇りに思ってる奴。ボーダーにはお前を必要としてる奴がいっぱいいるんだよ。」

A「私を…必要としてくれる…。」

太刀川「あぁ。だからお前は独りじゃない。けど、それでもまだ寂しかったら、俺に頼れ。俺はいつも傍に居るからな。」

ニッ。

と、太刀川さんは笑った。

A「ありがとうございます…。太刀川さん。」

太刀川「あぁ。」

A「あの…太刀川さん。」

太刀川「ん?」

A「もう少しだけこのまま抱き締められてて良いですか?…まだ、怖くて。すみません、私…弱くて。」

まだ脳裏にちらつくなんて…。

太刀川「あぁ。」 ぎゅっ。

といい、太刀川さんはきつく抱き締めてくれた。


太刀川さんの腕の中はなんだかとても落ち着く…。
暖かい…。


A「…スースー。」

太刀川「!寝たのか?…もしかして朝までこのまま?…生殺しだろ。はぁ…。」

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嶺真(プロフ) - アニオタさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えてとても光栄です。これからも拙い文章ですが頑張りますので、応援よろしくお願いします! (2017年12月27日 20時) (レス) id: e5afdd0956 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ - 今回“A級1位のあの人に恋をした”という作品に自然と涙してしまいました。とってもいい作品ですね。 私は、まだ14の学生ですが、将来小説家を目指してます。嶺真さんのことを応援しながらも、私頑張りたいと思います。 これからも応援しています。 (2017年12月24日 19時) (レス) id: 47e23c8f52 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きです今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーの三輪か太刀川か三雲の姉か妹か幼なじみがアニメKか銀魂かリボーンとコラボかトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも応援します (2017年12月10日 13時) (レス) id: 9bec705c08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:嶺真 | 作成日時:2017年11月2日 16時

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