危険な薬には注意が必要 ページ9
(仮)ですがレオ夢要素含みます。一・三年の合同授業中。
「ふなぁー！避けるんだゾー！」
『え』
そんなグリムちゃんの声が聞こえたのが、数秒前。
振り返った私の目に映ったのは、弧を描きながら飛んでくるビーカーと。その中から溢れようとしていた、ピンクの液体。
咄嗟のことで、動くことが出来なかった。
「A！」
「Aちゃん！」
遠くの方にいたエースくんとユウちゃんが慌てた声を上げる。
飛んでくる液体が目に入らないように、衝撃に耐えるように目を瞑れば。
「ちっ」
『わっ！？』
ぐい、と腕を引かれ誰かに抱き締められる感覚。
何故か、来ると思っていた衝撃は来なかった。
『……？……！れ、レオナさん……？』
恐る恐る目を開けると。
レオナさんが、私をビーカーから庇うように抱き締めていた。
その髪から、ぽたぽたと液体が垂れる。
全ての液体を、被ってしまったらしかった。
『レオナさんっ！』
「落ち着け、A。死に至るような薬じゃない」
『でもっ、作ってたやつと色が違います！』
慌ててレオナさんの顔を見上げると、目を閉じて眠っているように見えた。
なんだか不安になってレオナさんを呼ぶと、クルーウェルさんが私の頭を軽く叩く。
でも、私たちが作っていた薬は淡いピンクになるずなのに。レオナさんにかかった液体はキツめのピンク色だった。
「……匂いも変わってるな。……この匂いは……」
クルーウェルさんが、レオナさんにかかった液体を嗅いだ。
その数秒後、慌てたようにクルーウェルさんが私に叫ぶ。
「今すぐ離れろA！」
『え。……きゃっ！？』
「……どこ行くんだよ、A」
その焦った声に、ただごとではないと感じた私はその場から離れようとして。
気付くと、レオナさんの腕の中にすっぽりと収まっていた。
後ろから聞こえてくるのは、どこか上機嫌なレオナさんの声とゴロゴロと言う喉の音。
それから、優しく髪を撫でられる感覚。……ちょっとくすぐったい。
「遅かったか」
その様子に、クルーウェルさんが頭を抱えるのが見えた。
……えっと、この状況は。
戸惑う私の側にきたユウちゃんが、クルーウェルさんに尋ねる。
「先生、グリムが作った薬は……？」
「最初に見たやつを好きになる。……まぁ、惚れ薬というやつだな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3477人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜夏幹(プロフ) - とても好みだ。に私まで落ちました。（勿論、心の中でとどめてます。主人公は夢主さんですから^^ (2023年4月11日 10時) (
レス) @page8 id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - エースが優しいの結構すきだなぁ……オール好きだけど。この優しさ大優勝 (2021年4月17日 3時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - 季節の変わり目は……私も体調よく崩すので……小言で……羨ましいっ///// そして、可愛い！！川？って言ってったけど……違う！そうじゃないww (2020年11月26日 9時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - むゆ。さん» いえいえ、お話できて楽しかったです (2020年10月23日 19時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
むゆ。(プロフ) - printemps(プランタン)さん» ですね……笑 ご丁寧にありがとうございました！ (2020年10月23日 19時) (レス) id: 38565869ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2020年10月12日 0時
