【ジョジョ5部】拝啓、星月夜の落ちる空へ【ナランチャ】

おやすみなさいの約束 ページ41

.






今日はやけに眠たい日だ、と目を擦り欠伸をする。


見れば皆...ジョルノもブチャラティもフーゴもアバッキオもミスタも個々の作業を中断してソファに沈み込んでいた。




やけに安らかな寝顔だった。




持っていた本を置きうんっと伸びをするが全く効果はなく眠たいまま。

隣のナランチャも欠伸をしてソファに深く腰を掛けた。


二人で付けていたイヤホンを外し音楽機器を止める。




彼の肩に頬を預け私も目を閉じる事にした。




だが唐突に伝えなければならないと衝動的な戦慄が走った。



まどろむ意識の中必死に口を開き声を発する。




「ねぇ、ナランチャ」



「んー...？」



「大好きだよ」



「んー...？どうしたんだァ急に...俺も大好きだぜ...愛してる」



「えへへ、ありがとう。
...ねぇ、ナランチャ」



口が上手く動かない。
何だか不自然な眠気に抗う様に声を張り上げる。






「もし生まれ変わってもまた愛して欲しいな」






その言葉にナランチャが手を握って答えを返す。




「もし生まれ変わっても絶対に探し出してみせるぜ」



「ありがとう。待ってるからね。


＿＿...幸せ、だなぁ......」




「そうだなぁ...幸せだ」



目を閉じ彼の手の感触を必死に噛み締める。




また少しお別れするだけ、と心が叫んでいる。




根拠も無いのに、ただお昼寝をするだけなのに寝てはいけないと誰かがもがいている。

叫んでいる。




「おやすみなさい、ナランチャ。



誰よりも愛してるよ」





「おやすみ、A。



俺も、誰よりも、愛してる」




意識が暗闇に引っ張られる。

肩に頬を擦り付けそのまま私達は眠りに落ちた。





もし、生まれ変わったら真っ先に思い出せるのが貴方だといいな。

約束を果たすため私は星を待っている→←喧嘩するほど何とやら

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す