【リボーン】信じた者を守るため 2 (ページ5)

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小さな出会いページ5

からっと晴れた大空の下、ここ並盛商店街は多くの買い物客で賑わっていた

店の者は少しでも売り上げを伸ばそうと店頭に立ち、ふらりとよって来た客を逃すまいと積極的に話しかける

彼もその中のひとりだった

「へいらっしゃい！今日は秋刀魚が上がったよぉ！」

ん？
あの嬢ちゃん、ここらじゃ見ねぇ顔だな

「そこの嬢ちゃん、ひとつどうだい？」
「？、僕ー？」
「おうよ！」

新鮮な魚を前にゆるりと振り返った少女

確かに夜空の一部を切り取ったような黒髪を持ってはいたが、雪のように白い肌色から、アジア系ではない事が伺える

「何処から来たんだい？」
「イタリアからー。それでさ、道を聞いてもいい？」

ここに行きたいんだけど、と見せられたメモに書かれた店名は、彼のよく知る場所だった

「なんだ、剛の所じゃねーか」
「あれ、知ってるの？」
「そりゃそうよ、ウチのお得意さんでガキの頃からのダチだかんな」

昔はやんちゃしたもんだなぁ、と笑う彼の顔のなんと穏やかなこと
よほど深い信頼があるのだろう

「剛…その店の親父さんに会ったら、言っといてくれ。ゆっくり礼がしたいってな」
「礼？何か助けて貰ったの？」

「ああ………突くように激しい、雨の中でな」

彼は古い記憶の中の自分を責めるような、それでいて安堵しているような顔をするから、どう返せば良いのか分からない
不思議そうな顔をする少女を前に、男は昔の話だと言って豪快に笑い飛ばした

岳「俺は岳ってんだ。嬢ちゃんは？」
貴方「僕はA。今日はありがとー♪」

小さな出会いを経て、彼女は教えて貰った道を進み始めた

・

ディーノside

竹寿司にて

リボーン「ほら取れ。お前の分だ」
ツナ「いらないよ！それ燃えるから!!」

ハハ、相変わらずだな

ディーノ「往生際の悪い奴だな、ツナ」
ツナ「だ、だって、ディーノさん…」

まあ、嬉しいニュースはそれだけじゃないぜ

ディーノ「…9代目の事だがな、無事に一命をとりとめた」
ツナ「ほ、本当ですか!?良かったぁ…！」

でも腑に落ちないところもある
9代目は極度の疲労とあの時やられた出血多量が原因で床に入ってたんだが…

一晩経ったら、その怪我が跡形も無く消えていた

これじゃあまるで、スクアーロの時と同じじゃねぇか
いったい何があったってんだ？

やっぱあいつの病室に侵入したヴァリアーの奴が……

貴方「大トロ食べる？」
リボーン「あぁ」
貴方「はい、あーん」

……んっ？