番外編 大晦日1 ページ49
「……ちぇのーね？」
「おう。大晦日の夕食は一般家庭でもレストランでもかなりのボリュームの料理を作ってみんなで食べるんだ。まぁ日本でいうと…年越しパーティーか？」
「あー……はっちゃけた人たちがやるやつ」
「を、イタリアでは一般的な行事としてやるんだ」
「じゃあキャバッローネでもやるんですか？」
「そうだな。だいたい9時くらいから騒ぎ始める」
「騒ぐって言っちゃうんですね」
大晦日。突然料理の手伝いに駆り出された私は、ディーノさんに何故こんな大量の料理を作るのかと聞いたのだ。
「俺は書類仕事が嵩んでて手伝えそうにないから頼んだぜ」
「わかりました、書類頑張ってくださいね」
厨房から出て行ったディーノさんに手を振って、私は料理の手伝いに戻った。
「ねぇ、Aってボスと仲良いのね！」
中で一緒に手伝っていた同僚がニヤニヤしながらそう言った。
「え、そう見えます？」
「見えるわー、可愛いカップルに」
「かっ」
思わず絶句すると、シェフの一人も悪ノリしてきた。
「ボスが彼女作ったら揶揄い甲斐あるだろうなー」
「かの、」
「でもやっぱり告白は男からよね、ボスも早く言えばいいのに」
「そんな事…本当ですか？そう見えます？ほんと？」
首を振ろうとしたら思ったより真剣なお顔のシェフさんが多くて思わず聞き返した。
「Aはどうなんだよ、ボスのこと」
「えっ…いや、それは……」
「あら貴方知らないの？Aはボスと一緒に働きたいからイタリアについてきたのよ」
「ちょ、何勝手に」
「そうなのか！」
「違いまいや違わないけど」
「ボスも隅に置けねぇなぁ！」
「あーもうだめ。もうだめだ」
私は首をぶんぶん振って料理に戻る。
人の話題でよくこんなに盛り上がれるよねぇ…。
パスタを鍋に大量に放り込み、一気に茹でる。
その手間の間に、レシピを見ながらスープを作り始める。
…という手際を見て、後ろの方で同僚の人やシェフが「花嫁修行も完璧」と呟いているのを聞いて真っ赤になった。
.
番外編 大晦日2（修正:2019.01.31）→←第47話（最終修正:2019.03.11）
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誠咲（みざ）(プロフ) - kyokapi23さん» コメありがとうございます！き、期待してくださっているのに更新遅れててごめんなさい…もうすぐ！もうすぐ続き書けますので！！明日には載せますので！気に入っていただけて嬉しいです！ (2018年11月2日 22時) (
レス) id: dfddf227b0 (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - この話めっちゃ好きです！なんか、これからが気になるところで更新が止まっててちょー焦れったいです(笑)これからも更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2018年10月30日 20時) (レス) id: 8d4ba9d346 (このIDを非表示/違反報告)
誠咲（みざ）(プロフ) - ますしんさん» ありがとうございます！私の理想を詰め込んだ作品ですのでそう言っていただけると嬉しいです！更新頑張りますので末長くお付き合いください^_^ (2018年9月10日 22時) (レス) id: 9a792f54fe (このIDを非表示/違反報告)
ますしん - 誠咲（みざ）さん» ディーノさんとロマーリオが好きなのでキャバッローネファミリーに入れるなんて羨ましい！雑用でいいから入りたい…続きが気になります！これからも楽しみにしています！！ (2018年9月10日 10時) (レス) id: 644073c0b8 (このIDを非表示/違反報告)
誠咲（みざ）(プロフ) - 黒瀬さん» 初めてのコメントすっごく嬉しいです！ありがとうございます！可愛いと言って貰えてて良かったです^ ^確かにディーノさん落ち、少ないですよね。これは書かねば…！って思いました(笑)更新、頑張りますね！！ (2018年9月10日 7時) (レス) id: 9a792f54fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠咲（みざ） | 作成日時：2018年9月3日 19時
