５ 蔑みで溢れる ページ5
ある日”小説展示館”の自分のアカウントのコメント欄を開いていたAは、とあるコメントに目が釘付けになった。
『Aさんって文章がなんかすごく綺麗だし、内容も深いし・・・もしかして、小説家志望の方だったりするんでしょうか？』
暫くその画面をじっと見つめていたAは、ゆっくりと顔を上げた。
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あなたSide
『あんたには勉強するしか能がないの、分かる！？』
『勉強して良い大学に行って良い仕事について、父さんや母さんを楽させなさい』
毎日毎日そう言われた。
昔は塾以外にも色々な習い事をさせられて、超がいくつついても足りないくらい忙しくて、
だけど勉強の他に”できる”ことはなかった。
『やっぱり、あんたは勉強しかしなくていいのよ』
しかって何？
いつもいつも馬鹿みたいに勉強勉強って何かにつけては言うくせに、勉強を遊びか何かみたいな言い方をしてほしくなかった。
別に私だって勉強したくてしてるわけじゃないのに、父さんや母さんに言われるから必死にやってるのに、『それだけしていればいい』ってどういうこと？
既に私は家族のやり方に不満を感じていた。
だけど、これ以外に普通の家庭って呼ばれるものを知らなかったから、反抗のしようがなかった。
だから、褒めてもらえるように頑張ったけど、全然褒めてくれなかったよね。
母さんは『次もっと良い点数を取りなさい』、父さんは『私達を楽させなさい』、結局自分の我儘しか言ってない。
しかも、こんなに頑張ってキープしていた学年トップだって、変な妬まれ方をした。
『うわまたあの陰キャが一位かよ』
なりたくてなってるわけじゃないのに。
『一位だからって調子に乗らないでくれる？』
調子に乗ってるのは、仲間が大勢いるあなたの方なのに。
『どーせカンニングしてる系でしょウケるー！』
証拠なんて何もないのに。
皆皆、私の内側を見てくれなかった。
親なら何も言えなくても、同級生なら分かってくれると思ってたけど、必死に伝えようとしたら
『あは、ガリ勉ちゃんが被害者ぶってる〜』
だって。
その一言で、何かが壊れたっけ。
ぷつって音と、パリンってガラスか何かが割れる音が響いた。そう、心の中で。
それからのことは、殆ど覚えていない。
気づけば、カーテンを閉めて、電気も消した真っ暗な部屋のベッドで蹲っていた。
あぁ、もう私は限界まで来たんだな。
そう悟った。
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リアナ-璃亜那-(プロフ) - レミードールさん» ありがとうございます！違和感のある文章等ありましたら遠慮なく言ってくださいね！ (2021年9月21日 15時) (
レス) id: 6afe7efa1d (このIDを非表示/違反報告)
レミードール - とっっっってもおもしろいです！ (2021年9月21日 15時) (レス) id: 2c7b3635e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リアナ-璃亜那- | 作成日時：2021年7月24日 12時
