教祖 ページ4
童磨「あれぇ、どうしたの」
飄々とした、どこか楽しそうな声。
A『童磨さん』
私は、震えかすれた情けない声を出した。
童磨「前々から君の目は綺麗だと思っていたけれど、潤んでいてもやっぱり綺麗だね」
誰に言うともなく呟いた童磨さんは、しゃがみこんで私の目を正面から見つめた。
その虹色の目に見つめられ、目を逸らすことができなくなる。
童磨「この子は妹?」
A『・・・はい』
答える間にも、どんどん千花の手が冷たくなってゆくのがわかる。
きっと、もうすぐ絶命してしまうだろう。
童磨「君、死のうと思ってるよね」
A『え』
予想だにしなかったことを言われ、私は目を見開いた。
童磨「やっぱりね」
納得したような表情になって、童磨さんが頷く。
彼は何を考えているか全く読めない。
私は鈍感な方ではないと思うし、顔を見て何を考えているかわかることだってざらにある。
でも、童磨さんだけは少しもわからなかった。
童磨「Aちゃん。君は死なないほうがいいと思うよ」
淡々と言いながら、童磨さんは千花の側に寄った。
童磨「この子さえ生きていれば、Aちゃんだって生きててくれるでしょ」
彼が言うことはすべて核心をついていて、何も言えなかった。
そういえば、彼は宗教の教祖をしているのだったか。信者もかなりの数いると聞いた気がする。
流石教祖と名乗るだけあると、ぼんやり思った。
童磨さんが千花の頭を優しく持ち上げ、自分の膝の上にそっと乗せた。
その手の中でいつの間にか深紅の血が揺らめいているのを目にする。
童磨さんがしようとしていることを理解すると同時に、私はそうすることが少しも頭になかったことに気がついた。
少し、取り乱しすぎたかもしれない。
涙を拭い、息を整える。
そして、童磨さんの手から千花の口へとその液体が流れてゆくのを、静かに見つめた。
やれることはやった。あとは、千花がこの血に順応できるかどうかにかかっている。
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緋月 - たまきさん» うまかった!(^^) (2023年2月21日 13時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 緋月さん» あねwwならよかった (2023年2月21日 12時) (レス) id: 10bfc6b38c (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - たまきさん» まぁ、2つ食べれたからよかったんだけどねw (2023年2月21日 8時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 緋月さん» 忘れるな!?当日に忘れるな!!w (2023年2月21日 7時) (レス) id: 10bfc6b38c (このIDを非表示/違反報告)
緋月 - たまきさん» ありがとう!🐜ケーキは今朝食べた。昨日は忘れてたらしい (2023年2月20日 15時) (レス) id: eec4e6d19c (このIDを非表示/違反報告)
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