【08】 ページ35
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「二宮せーんせい」
和也「んだよまた来たのかよ、お前」
「ここ分からないんです。教えてくださいよー」
和也「それ今日やったところだろ？お前解けてたじゃん」
「わからないでーす」
和也「ったくさぁ…、お前そんなに俺のこと好きなわけ？」
「大好きです！」
和也「生徒は恋愛対象外。いったいった」
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「好き、って言ったら困りますか？」
和也「……その質問がもう困らせてるよ、俺を」
「…あの女の人がいるから？」
和也「……」
「泊まらせたんですか？私見たんです。あの女の人がいるからーーーー…」
和也「お前には関係ない」
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関係ない、なんて
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「言わないで………」
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ピンポーン。
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「にのみやさ、いわな…」
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ピンポーン、ピンポーン、ピンポンピンポンピンポン。
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「んん……」
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どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん！！
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「っ！？」
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バッ！と布団をめくって、玄関の方を向くと誰かが叩く音で振動する扉。
夢？さっきの夢だったよね、私が何故か二宮さんの生徒になってたよくわかんない夢。
あれ願望？どうなんだろ、って窓の外を見るともう既に真っ暗で時計の針は午後23時。
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それでも容赦なく、叩かれる扉。
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「え…、なに不審者……？」
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どんどん！どんどん！
こんな夜遅くにオートロックなのに入って来たとか、え…、ええ…！？
どうしよう、貝になる？居留守？電気ついてないんだから居留守行けるよね？
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うう、と布団を頭から被って聞こえないふり。
私は貝、私は貝。
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和也「Aちゃん！いねぇの？」
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………ん？
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むくり。貝から人間に戻って、玄関の方へとよろよろ…と立ち上がって向かう。
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恐る恐る、ガチャ…と扉を開けると。
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和也「あ！いた」
「…ええっ」
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目を大きく見開いた、二宮さんがいた。
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