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非公開つけるの忘れて一晩公開してました申し訳文字数
「んー、まあ無難に同じ学年？」
「はい！」
「同じクラス？」
「…はい」
わかりやすくテンションが下がっている。バレてしまうのではと焦っているのか早くゲームが終わってしまうことを危惧しての反応なのか。そもそもこのゲームをノリノリで始めたのはAの方だというのに。
「まって全然あてられる、やっぱ5個にして」
「えぇ……まあいっか」
「じゃあ、んー、運動部？」
「いいえー！」
となると、候補はざっくり5人に絞れた。あとは特徴を言っておけば当たるであろう。しかし、好きな人の好きな人なんて、恨まないわけがない。知ることが少しばかり怖かった。
「ひとらん？あと二回しかないよ」
「ぁー、いや、当てたら可哀想かなって」
「手加減する気？！舐めてもらっちゃ困るね」
「何を舐めるのさ」
「……身長170以上？」
「ええっ、わかんない、ひとらんなんぼ？」
「俺は175」
「でっか〜…あ、えっと、はい！」
候補はあっという間に一人になった。つまりAの好きな人が確定されたというわけだ。ふーん、あいつなんだ。あいつとA、関わりあったっけ。そんなの今更どうでもいいけど。
ふつふつと込み上がる嫌な感情を押し殺して何事もなかったかのようにひとらんは笑った。
「出席番号10番以内？」
「いーえ」
「……？」
想定外すぎる答え。となると相手はもういない。Aが所謂イマジナリーフレンドを想像している可能性はあるけれど。
質問を最初から考えて違う人は全て外す。あいつも違う、こいつも、そして誰もいなくなった。そこでようやくひとらんらんは思い出す。その条件に全て当てはまっている人物が自分だと。
いや、そんなわけあるはずがないだろう！だとしたら何故練習に本人を連れてきた？あまりにも馬鹿すぎる！そこが愛おしいけれど。
「ひとらん、気づいた？」
「…なに」
「もう分かってるでしょ。相手が誰か」
わからないなんて、鈍感がすぎるよ。
目を伏せてAはそう言った。目の前にいるAは自分の知っているAにはとても見えなかった。夕陽に照らされる彼女は美しく儚く、じっと彼を見つめる瞳を赤く照らしていた。
「じゃあ、本番ね。ちゃんと聞いててね？
……ひとらんのことが好き、ずっと、ずっと前から。
ひとらんも同じ気持ちなら、付き合ってほしいな」
彼女の言葉を断る理由なんて当然なくて、ひとらんらんは溢れそうな涙を堪えて言葉を紡いだ。
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作者名：絆創膏 | 作成日時：2023年10月30日 21時
