検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:6,776 hit

7 ページ7

.


.




.

私と瑞稀の両親は仲が良く
昔から家族ぐるみの付き合い。

今日も瑞稀の親が出張のため
いま現在私の自宅には瑞稀がいる。

私たちの親は共に共働きで
どちらか片方が家を空けること、もしくは
両方とものことが多々あるために

少々珍しいこの状況もすっかり慣れっこだ。
やはり広い家にひとりぼっちは寂しい。




「おばさん何時に帰ってくんの?」

「今日はちょっと遅めかな」

「ふーん」



まあそんな時の夕飯係は私だったりするわけで
カバンを放ると共に 冷たい冷蔵庫を覗けば
すっからかんにも等しいその有様にため息。

これは買いに行くしかないなあ
とりあえず着替えようか、と2階へ上がり
自室のドアを開けると

半裸になった瑞稀がいた。



「……はあ、着替えならソファの上にあるから」

「可愛らしい女子だったら悲鳴のひとつくらい上げてみな」

「きゃー」

「お前の場合は雄叫びかごめんな」



別にすきで見ている訳では無い
要は慣れだ。

まあ、綺麗な身体をしているなあとは思う
運動部でもないくせに割れている腹筋も
腰のラインも、まあ腕の太さも程よくて

でも別に、だからなんだ、そんな感じ。



「私着替えるから早く出てってよ」

「お前の裸なんて見てもなんとも思わないわ」

「へえじゃあ今ここで全裸になりますけど」




後ろ首に手を回して ぱちんと弾けたホック
膨らみを滑って絨毯に落ちた赤色のリボン。

ワイシャツのボタンを外し始めれば
自身のをハンガーにかけていた瑞稀が振り返る。



私が顔を上げる
必然的に視線が絡まる



瑞稀が、やけにゆったりと瞬きを繰り返す


.




.


「……へえ、じゃあ 脱いでみれば」





.



.

8→←6



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
177人がお気に入り
設定タグ:井上瑞稀   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:スイ | 作成日時:2018年12月16日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。