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私と瑞稀の両親は仲が良く
昔から家族ぐるみの付き合い。
今日も瑞稀の親が出張のため
いま現在私の自宅には瑞稀がいる。
私たちの親は共に共働きで
どちらか片方が家を空けること、もしくは
両方とものことが多々あるために
少々珍しいこの状況もすっかり慣れっこだ。
やはり広い家にひとりぼっちは寂しい。
「おばさん何時に帰ってくんの?」
「今日はちょっと遅めかな」
「ふーん」
まあそんな時の夕飯係は私だったりするわけで
カバンを放ると共に 冷たい冷蔵庫を覗けば
すっからかんにも等しいその有様にため息。
これは買いに行くしかないなあ
とりあえず着替えようか、と2階へ上がり
自室のドアを開けると
半裸になった瑞稀がいた。
「……はあ、着替えならソファの上にあるから」
「可愛らしい女子だったら悲鳴のひとつくらい上げてみな」
「きゃー」
「お前の場合は雄叫びかごめんな」
別にすきで見ている訳では無い
要は慣れだ。
まあ、綺麗な身体をしているなあとは思う
運動部でもないくせに割れている腹筋も
腰のラインも、まあ腕の太さも程よくて
でも別に、だからなんだ、そんな感じ。
「私着替えるから早く出てってよ」
「お前の裸なんて見てもなんとも思わないわ」
「へえじゃあ今ここで全裸になりますけど」
後ろ首に手を回して ぱちんと弾けたホック
膨らみを滑って絨毯に落ちた赤色のリボン。
ワイシャツのボタンを外し始めれば
自身のをハンガーにかけていた瑞稀が振り返る。
私が顔を上げる
必然的に視線が絡まる
瑞稀が、やけにゆったりと瞬きを繰り返す
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「……へえ、じゃあ 脱いでみれば」
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作者名:スイ | 作成日時:2018年12月16日 13時