伝える2 ページ2
あま「………え?」
『ん……?』
まさか承諾の返事をもらえるとは思っていなくて、僕は思わず驚いてしまった
驚いた僕を見て、彼女は不思議そうに首を傾げた
あま「あ、ううん、なんでもない…!はいどうぞ〜!」
僕は慌てて口を開いて、彼女のことを家の中へと促した
『おじゃましまーす!』
するとAちゃんは、ぺこっと少しお辞儀をしてから家の中に入った
(あぁもう!なんか好きってわかったら余計意識しちゃうよぉ……!)
僕はそんなことを思って、バクバクとうるさい心臓を抑えながらリビングへと向かった
あま「…えっと、何か飲み物持ってくるね?」
『あっ、私のことは気にせず天月さんは座って下さい!』
沈黙が続く中、気まずくなった僕は、そう言ってキッチンへ向かおうとしたのだが、Aちゃんが慌てて止めに入った
きっと、僕のことを気遣ってくれたのだろう
僕は「あ…ハイ…」と言って、黙って席に座ることにした
しーんと静まり返る空気
どうしよう……何か話さなきゃ…
いつもの僕ならこんなこと容易いはず
ま、まずは何か話題を見つけよう!
って、あれ…?そもそもいつも何を話してたっけ
思い出せ、思い出すんだ……
はやく……はやく…っ!
この気まずい空気に僕は落ち着かなくて、何か話そうと必死に思考を巡らせていた
『天月さん……やっぱりまだ体調が優れないんじゃないですか…?』
気づいたら彼女は僕の目の前にいて、そして僕のおでこに手を当てていた
あま「あっ、い、いやっ!ほんとにだいじょ……」
──もう、絶対に逃げない──
その時、僕の心の中でこの言葉が響いた
(そうだ……逃げちゃダメだ…)
このまま逃げ続けていたら、今までの自分と何も変わっていないじゃないか
僕の想いを……好きだっていうこの気持ちを、伝えるんだろ
(もう、絶対に逃げない…!)
僕はそう決心して、僕のおでこにある彼女の手を掴んだ
そして────
あま「…成瀬Aさん、好きです。僕と……付き合って下さい」
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如月木々(プロフ) - 初めまして!すごく面白かったです!も〜ドキわくしっぱなしでした!またお時間があるときに更新してくださいね(^-^)いつまでも待ってます (2019年8月19日 16時) (レス) id: 78f4055aa5 (このIDを非表示/違反報告)
こもりうた - 更新が止まってますぅぅぅぅぅ!!すごい面白いので、早く戻って来てください!!待ってます! (2019年7月22日 16時) (レス) id: c6ad46fdd9 (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます!戻ってきてください!楽しみに待ってます! (2019年7月7日 8時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜(プロフ) - ふらわぁさん» うらたさんいいですよね!!めっちゃわかります!だから天月さんとうらたさんに取り合いをされるという俺得な感じで書いちゃったんですよね…(汗) わかっていただけてすっごい嬉しいです! (2019年4月20日 20時) (レス) id: 21d5e627ad (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ - 私、歌い手さんめちゃくちゃ好きなんですけど最高でした!!私的にはもう、選べませんね!でも、個人的にはやっぱりうらたさんかなぁw (2019年4月4日 14時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃菜 | 作成日時:2019年3月24日 11時