少しの記憶 ページ7
娯楽施設に居た頃。
自分の異能力で破壊してしまおうか、と考えて居た頃。
外から急に爆発音が聴こえる。
その爆発と共に、誰かが沢山入ってきた。
爆発で出来た小さな壁の隙間から外に出て、僕は逃げた。
すると、誰かに話しかけられた。
「…手前、何者だ？」
その声に驚き、瓦礫に躓いて転んでしまった。
…周りは尖った瓦礫だらけ。
その痛みに、泪が滲んだ。
…此のまま、壊してしまおう
その泪を落とすため、目を固く閉じた。
すっ…と、頬を泪が伝った。
Aの周りに文字列が並び、もう殆どが瓦礫と化した娯楽施設に風が吹いた。
熱く、冷たく、強く、速く。
破滅の風が中心で渦を巻いた。
瓦礫も粉々になっていく。
「っ…異能力者か…！」
風を維持するため、無理矢理泪を流しながら、Aが口を開いた。
『…僕はN-9542…破滅の風の異能力者…』
「番号…って事は此処の奴か…」
『僕、今まで居た場所は全部自分で壊してきた。だってそこは居場所とは言えない所だったから
でも、此処は僕が壊す前に壊れた』
「俺達が壊したからな。」
『…良いの？』
「何がだ？」
『壊しても、良いの？』
「元々、此処の組織は俺達の組織を裏切った奴等の組織だったからな。」
『…僕は破滅の風を呼ぶ。皆、怖がった。』
「手前みたいな奴は俺達の周りに沢山居るぞ？」
『僕みたいな…？』
「異能力なんて俺達の周りでは普通だ。破滅の風よりも質の悪い奴だって時々居るからな…」
『…そっか。』
「…そうだな…手前、名は？」
『A…』
「そうか。A、俺達の組織に来ねェか？」
『………行きたいのは山々。…でも、一寸だけ悩ませて。もしかしたら受け入れてくれるかも知れない所の噂を聞いた。』
「…そこでも駄目だったら？」
『勿論、貴方の所に行く』
「分かった。じゃあ、この紙持ってろ。」
『…どうするの？』
「此方に来たくなったら、俺を探せ。夜なら見つかりやすいからな。」
『夜に探せば良いの？』
「そうだ。で、俺に会ったらこの紙を渡してくれ。」
『…分かった。』
「それじゃあな。」
その人は行ってしまった。でも、姿は覚えてる。
夜、というのできっとマフィアだと思う。
名前くらい、聞いておけば良かったと後悔した。
…でも、今日きっと会える。だからその時に聞こう。
紙を渡して、話しかけるんだ。
『…N-9542。覚えてるかな？…Aの方がいいかな？約束通り戻ってきた。紙、持ってきたよ。』
ってさ。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月12日 20時) (
レス) @page16 id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
中原氷狐龍(プロフ) - 夕月 刹那さん» いえいえ、そんな…此れからも頑張ります、参加させていただきありがとうございました (2019年8月4日 23時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
夕月 刹那(プロフ) - とっても面白かったです！その文才分けてほしい、、、 (2019年8月4日 22時) (レス) id: 44778e7901 (このIDを非表示/違反報告)
中原氷狐龍(プロフ) - kuroさん» はい！頑張ります！ (2019年7月15日 0時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新頑張って下さい！(p｀･ω･´q) (2019年6月17日 7時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)
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