田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

#7 ページ9

A視点



『マンジローあの、思い出してくれたのは嬉しいんだけど後ろのドラケンが置いてけぼりだから……』



後ろにいるドラケンが完全に置いてけぼりでめちゃくちゃ困ってる。
そらそうだよな、ドラケンみたいに髪色の特徴とか刺青とかの特徴無いし。

いや、刺青はあった方がやべーんだわ。
惑わされんな私。



マイ「ケンチン！こいつ覚えてねぇ？小5んとき夏休みだけいたA！」


ドラ「……具体的な記憶は？」


マイ「うーん、ケンチンがいた時ならあれじゃね？125ccの原付でひったくりする相手に勝ったやつ」



125cc？ゲンツキ？
全くわからん、それ本当に私の話？



ドラ「あ……っ！お前、あのAか！！」



勝手に納得すな。
その前に125ccのゲンツキについて教えてくれ。



『ゲンツキってなに』


マイ「お前その歳なっても原付分かんねぇの！？」


『いや、知ってるのが当たり前みたいに言われても……』



そんなに驚くなって。
仕方ないじゃん、田舎でゲンツキ？なんて聞いたことないし。



ドラ「あー……。まず原付っつーのはあーいう型のバイクのことを言うんだよ」



ドラケンが指さした先には、自分の知るバイクとは少し違う形のバイクがあった。
あれもバイクに入るのか、初めて知った。

でもccってなんだ？
ccだから何かの量なのか？



ドラケン「んで、さっきから125ccとか言ってるやつは排気量の事だ。原付なら50ccか125ccだな」


『へー。そうなんだ！初めて知った』



その「マジかお前」みたいな雰囲気やめろ。
山で数々の野生動物を相手にしてきた私なら人間相手だと割と考えてること読めるんだぞ。



ドラ「法律で50ccは最高時速30km、」



30km/h？遅すぎない？
機械の乗り物なのに馬より遅くていいの？



ドラ「125ccは最高時速60kmまで出していい。ま、犯罪者が速度を守るか知んねぇが、つまり小5のお前は建物ヒョイヒョイショートカットして原付に追いついてたわけだ」


マイ「追いついてドライバー蹴り飛ばした光景懐かしいな」



……あー、蹴り飛ばした記憶が今よみがえってきてしまった。

結局警察にはひったくりを捕まえた功績が讃えられてドライバーに飛び蹴りしたのはプラマイゼロになったんだっけ。



ドラ「つーか俺から原付の説明される前まで一体なんだと思ってたんだよ」


『(喉)元(を)突き(で止めた時の残り酸素量)125cc』


マイ「よくその世間知らずで今まで生きてたねお前」

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