ワタシの事情 《 3B 》

. ページ35

_




目黒さんのおかげで
生まれて初めてのストライクをゲットして、また一つ自分に自信がついた気がした



どんな自信?って感じだけど、なんでもできるなることが自分の価値を上げる気がして、







それにそんなことを考えて気を紛らわれてるだけだった。








だってほら、ふっかはもう違う人と付き合ったんだもの。




渡辺さんはこのこと知ってるから、ボーリングにつれて3人でひたすら楽しい時間を作ってくれるし


何も知らない目黒さんはいつも通り優しさをくれる。







ボーリングを終えて、渡辺さんとも別れて1人になったとき



現実に戻って、急にふっかの件を思い出したの。









ふっかに彼女なんていつぶりだろう。



いつもモテモテで常に女性と絡みがあるはずなのに、不思議なことにここ1.2年は彼女なんていなかったはず。



もちろん今までふっかに彼女がいなかったわけじゃないよ？


でも、今回は目黒さんと渡辺さんのおかげでふっか振り向いてもらおうって思えることができたし、そのために頑張ってたからかな、




正直キツさは10倍増だよ









そんなときだった、


インターホンが鳴った。







誰なのよ、こんな時間に......






「はい」





『やっほー、渡辺だよー』








インターホン越しの声は渡辺さん。



あれ、さっき会ったでしょ？



それに"やっほー"とかいうキャラだっけ、






「ご用件は」

『とりあえず開けて』

「ご用件は」

『大学生がちょっと会うのにわざわざ用件とかいるわけ？』


「小さい頃から怪しい人は家に入れちゃいけないって教わってるの」




別に怪しい人じゃないのは分かってるんだけどね


さすがにやっぱり男性を家に上げるのは抵抗がある私。


この家にもふっかしか上がったことがないの。






『不審者扱いかよ』

「用があるなら外で話そ？」

『じゃあ俺んち来る？』

「外でいいじゃん」

『外は暑い』

「んーーーー、」





渡辺さんちに行くのは、正直自分の家に上げるよりも怖いだちゃ怖い。



本当に嫌いとか思ってないし、悪い人じゃないことも知ってるんだけど



いろんな噂を踏まえると、やっぱり私1人で乗り込むのは危険な気がして






「わかったよ...開けるね」







5分の攻防の末、結局家に上げることになった。







_

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す