4. おそ松 ページ4
どこか、ふわふわとする。それでいて、不思議なくらいの安心感がする。家族といる時とは少し違うけれど。どこか、昔からの友達といるような。でも、自分の意識がない。
ハッとした。
目を開けると、目の前に座る赫末と目が合った。
酔い潰れて寝たのかと思った。
「ぁ、赫末さん…私、ねちゃ、……え?」
まだ重たいまぶたを擦りながら上半身を起こすと、カチャリと金属音がした。かなり近くに。恐る恐る目を向けると、そこから鎖が伸びていた。
なぜ、と赫末に目を向けると、ニヤニヤと楽しそうな笑みを浮かべていた。
怯えて、次第に震える彼女に赫末は話しかけた。
「やぁ、お嬢さん。お目覚めかい?気分はどーぉ?」
「貴方……誰?」
「やだな、ずっと知ってる人じゃんか。昨日も一緒に飲んだじゃん?」
「赫末さん……?」
「そ。でも赫末は偽名。ほんとの名前は、おそ松」
「おそ松……?なんか聞いたことある」
「おっまじー?知ってること言ってごらん?」
おそ松は無意識に、殺意をAに向けていた。
「ヒッ……え、えと……テレビニュースで見ました」
「へぇ?ニュースで?そんなヘマしたんだ〜俺らって」
「え?」
俺ら、と聞くとAは辺りを見渡した。
そこにはAとおそ松しか居ないはず。しかし、同じ顔があと5つあった。
「えぇ?!」
「紹介するよ、A。俺の弟たちだ。」
その中の1人、緑のネクタイをつけている男がAに近付いた。
「やだ、ッ」
反射的に腕で体を守るも、「じっとしろ」と圧をかけられ、黙ってしまった。
言われた通りに黙っていると、手の枷は外された。代わりに首に何かベルトのようなものを嵌められた。
「いいじゃん」
そう言っておそ松はご満悦だ。
Aの顎を持ち上げ、
「このベルト赤色にしたんだよー?俺の好きな色」
と言った。Aはただただ、赤い悪魔に怯えるしか無かった。
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まつの - へいへーい 、 リクエスト したやつ 書いてくれて ほんとありがと 、 今回も神作 すぎるし なんかさ あんたが 書く 小説 続きが 気になるって そそられる ような 終わり方してるの 、 まぢで やばいかんね。 (3月12日 17時) (レス) @page3 id: d77e41cfa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:gipsofila | 作者ホームページ:http://https://www.pixiv.net/users/72619699
作成日時:2024年3月12日 15時