1. 愛猫の死 ページ1
「それでは、愛猫クロ様の火葬を始めさせて頂きます。」
某日、Aの猫が死んだ。
高卒で、社会人になったタイミングで拾った、保護猫だった。真っ黒で、つやつやな毛並みが特徴だったので、クロと名付けた。けれども、目を引く真っ青な目がAは大好きだった。
たった、3年間だけだったが、Aのかけがえのない存在になっていた。そんな中、原因不明の怪死を遂げた。
何もしたくないと、泣いていた時、スマホの通知がなった。
『ちょいと飲まねえ?』
簡明なメッセージだった。でもおしゃれも何もしたくなかったAは、断ろうかと思った。が、その時、家のインターホンが鳴った。
「はい」
ドアスコープを覗いて、人間を確認した後、扉を開けた。
「飲もうぜ」
ニッと、ぶら下げたレジ袋を見せたメッセージの発信者、基、赫末がいた。
彼は彼氏では、なかったし、Aの恋愛対象ではなかったが、良き会社の先輩後輩だった。
やつれた顔でAは部屋に招き入れた。
「俺の奢りだから、好きなだけ飲んで〜」
軽く机のセッティングをした赫末は、アルコール度数の低い酒をAに渡した。
しかし、「これはいや」と直ぐに、はねつけた。
「?これいつも飲んでんじゃん」
「強いやつください」
その目は、今日は飲んでやると意思が固いことを示していた。
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まつの - へいへーい 、 リクエスト したやつ 書いてくれて ほんとありがと 、 今回も神作 すぎるし なんかさ あんたが 書く 小説 続きが 気になるって そそられる ような 終わり方してるの 、 まぢで やばいかんね。 (3月12日 17時) (レス) @page3 id: d77e41cfa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:gipsofila | 作者ホームページ:http://https://www.pixiv.net/users/72619699
作成日時:2024年3月12日 15時