記憶その74 ページ29
tn「何も知らんくせに、知ったような口きくなや！」
気付いたら口に出していた
しまったと思っても、もう遅い
今までの苦痛が息をするように口からこぼれ出る
tn「助けてって顔してた？俺ら一言でもそんな事言ったか？それに俺らをこんな風にしたのはお前ら貴族達やろうが！お前ら貴族はいつもそうや！勝手に何でも決めつけて、権力や金で勝手に俺らからいろんなものを奪っていく！何で俺らがここにおるか分かるか？」
こんなのは八つ当たりだってわかってる
皇女は何もしてないし寧ろ俺達を救おうとしてくれてる。皇女に言ったって何の意味もない。
でも、この不安や怒りで同仕様もない気持ちをどうしても聞いてほしかった
全部吐き出してしまえば楽になる気がした
tn「コネシマやグルッペンは必要なくなったからと親に売られ、ひとらんやロボロはオークション好きの奴に誘拐されて勝手に売られた！そして俺やシャオロンは住んでた土地を勝手に買われ良いように使われた挙句捨てられてここいにる！全部全部貴族のせいや！！気付いたら何もかも無くなっていた気持ちがお前に分かるか？殴られた時の痛みが分かるか?分かるわけないよなあ！生まれたときから何もかも手にしてる奴には！そんな奴に助けられるなんてこっちから願い下げや。それに子供のお前に何ができるっていうんや！何もできんのに変な希望もたせんといてくれ。お願いやからもう構わんといてくれ！」
全て言い切ったとき、吸う事を忘れていた空気を思いっきり深く吸い込む
吸って大きく息を吐いて、失っていた冷静さを取り戻す
言ってしまった、が後悔はしていない
言いたいことを言って心做しかスッキリした気がするし、諦めて帰ってくれればそれでいい
皇女といってもまだ子供や、何もできるはずがない。
もしかしたら腹を立てて沢山罵倒を浴びせられるかもしれない
陛下に言いつけて死刑になんてこともありえる
まあどうせクソみたいな人生や、結果がどうであれ目の前から立ち去ってくれればそれでいい
さあ、そろそろ行ってくれただろうか
俯いていた顔を上げようとしたとき
「おい、トントン」と少し驚いた声色のグルッペンに名前を呼ばれる
不思議に思って前を見ると、赤色の瞳を歪まし、大粒の涙を流す皇女が目に映った
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ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
