記憶その70 ページ25
『あははははは！！ねぇ見た？あの焦ったルイスの顔！んふふふふ！！』
？「ああ、終わった……。ルイス様めっちゃ怒ってたやん。戻ったらお尻ペンペンの刑や……」
？「諦めろチーノ。付いていった時点でこうなる事は決まってたんや……」
『何よ、お尻ペンペンくらいで意気地なしね！！それでも騎士？』
再び皇女達のギャーギャーと騒ぐ声が近づいてくる
いやいやいや
いくら何でも早すぎるやろ
ついさっき行ったばかりやん
皇宮なんてここからかなりの距離あるで
抜け出してきた言うとったから馬車とかも使えんやろうし
徒歩でしかも子供がこんな早く来れるわけないやろ
やっぱり俺らのこと騙しとるとしか考えられん
同じ子供でも所詮は貴族
大人とやる事なんて変わらないんや
ふとシャオロン達の方を見ると
どこかソワソワして、いかにも楽しみな感じを漂わせている
こいつら……なんもわかってへん
もう一度、絶対口にしないように釘を刺そうとしたとき
皇女達は鉄格子前に立ち『おまたせ！』と言って両手いっぱいに何かが入った布を地面に置いた
布を開けると色とりどりのいかにも高級そうなパンが目の前に広がる
パンを見た瞬間、誤魔化していた腹が一気に空いて目の前の食べ物を求める
"絶対に食べるな"
今にでも手に取りたい衝動を抑え皇女を睨みつける
皇女は構わず続ける
『パン、好き？すっごい美味しいからきっと気に入るわ！沢山食べて！！』
皇女はそう言って自信満々に両手を広げるがパンを手に取るものは誰もいない
シャオロン達は取りたい気持ちを抑えジッと床を見つめている
そうや、それでいいんや
手に取ってしまったら絶対後悔する事になるんやから
お腹が空くのは辛いが傷ついて後悔するより全然ましや
皇女は一向にパンを取ろうとしない俺達を不思議に思ったのか小首を傾げる
『食べないの？あれっ、もしかしてパン嫌いだった！？あちゃー、どうしよう……』
そう言って落ち込む皇女に紫の瞳の護衛が近づき何か耳元で囁く
？「いや、多分＿＿＿」
なんや、目の前で堂々と作戦会議か？
俺達は絶対に食べん
諦めてさっさと帰れや
『あー！なるほど！確かにそうよね、ありがとうショッピ！』
急に大声を出して顔を上げた皇女はパンを手に取りそれを口に含んだ
なんや、何して……
『大丈夫！この通りアムッ、ふぁんにおぐはふぁいっえないあ！』
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ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
