記憶その48 ページ1
zm「は、お前らも飲んだんか？」
動きを止めたゾムは驚いたように聞く
gr「当たり前だろう、お前たちだけにそういう思いをさせるわけにはいかんからな。
それに、こう見えて俺は執念深いんだ」
自嘲にも近い笑みでそういうグルッペンは少し哀しい目をしていた
驚いた
Aがいなくなってからグルッペンだけがそういう素振りを一切見せなかったからてっきりそこまで気にしていないと思っていた
俺はそんなグルッペンに怒りを覚えていた
そうか、なんだかんだグルッペンもAがおらんくなって寂しかったんや
俺達には大丈夫そうに見せて、誰もいないとこで一人泣いていたと思うと少し申し訳なくなると同時にコイツも人の子だなと何だか安心する
皆を引っ張っていく立場やから色々我慢したんやろうな
今度甘い物でも買ってやるか
そんな事を考えているとしんぺい神が口を開く
sn「勿論、僕も最初グルッペンに頼まれた時は
反対したよ、リスクが大き過ぎるってね。でも必死に頭を下げて言ってくるもんだから押し負けちゃった。皆がこんな話聞いて怒る気持ち分かるよ。でも皆もグルッペンの気持ちがわからないわけじゃないでしょ」
いつもの穏やかな雰囲気とかけ離れたしんぺい神の真剣な声に全員が押し黙る
"いないかもしれない人のことを思うのが辛いからいっその事忘れてしまいたい"
多分グルッペンの気持ちはこれやと思う
それはきっと皆も同じやった
それでも苛立ちを感じてしまったのは
心のどこかに幸せだったあの日の思い出を忘れたくない自分がいるから………
グルッペンも考えに考えた苦渋の決断やったと思う
グルッペンはそこでだと話を切り出す
gr「しんぺい神と考えたんだがAも同じ薬を飲まされた可能性がある。それも大量にだ」
瞬間部屋の雰囲気が一気に変わる
その場にいた全員がAに飲ませた何者かに
表しようのない怒りを覚えた
syp「飲まされたって、誰にですか……」
ショッピ君が抑えきれない殺気とともにグルッペンに聞く
俺も考えれば考える程怒りが沸々と湧いてきた
gr「落ち着けショッピ。お前らも少し抑えろ。
まだただの憶測だが可能性は十分にある。それとAの言っていたバルトと言うやつ、そいつが大分怪しいと踏んでる。ロボロ調べておいてもらえるか」
rbr「当たり前や、任せとき」
gr「うむ、頼んだゾ。では今日の会議はここまでとする。各自思う事があるだろうから今日は部屋でゆっくり休んでくれ。では解散」
その夜懐かしい夢を見た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 519人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
