記憶その49 過去編 ページ2
『はあああああ、最っっ悪や』
無駄に大きいベッドに突っ伏し長い溜め息を溢してそう一言言葉を漏らす
『何で言っちゃったんだろう……』
再び自然と言葉が漏れつい数時間前の出来事を思い出す
《あのねトントン…………私トントンが、好き》
《っ！……えっと、それって》
《勿論友達としてとかそう言うんじゃない、従者と主人じゃない違う関係になりたいと思ってる》
《そっか………その、えっと、すまん……その気持ちには答えられん》
《えっ》
《ほら、だって俺達……》
《ご、ごめん！！困ったよね、忙しいのに変な事聞いてごめんね。今のは忘れて……あはは、ほんの冗談！あ、ちょっと用事思い出しちゃったから行くね、じゃ、じゃあねっ！》
《ちょっ、A！！》
『っうぅぅぅぅぅぅ』
思い出したらおさまったはずの涙が再び目から溢れ出る
そう私はフラれたのだ
好きな人から見事に
返事を聞く前から薄々気付いていた
トントンの困った表情を見た瞬間
あ、駄目だと思った
頭が真っ白になって、途中自分が何を言ったのか覚えていない
ただ涙を抑えるのに必死だった
なんでいけると思ったんだろう
私はアホか？アホなのか？
よく考えてもみなさいよ
所詮従者とその主人
違う関係になんてなれるはずがない
分かってた、筈なのに
『なんで、好きになっちゃったんだろう』
口に出すと余計悲しくなってシーツは更にビショビショになる
はぁ、ショッピとチーノには勇気貰おうと行ってくるって宣言までしたのに………
二人に合わせる顔がない
てかなんで二人ともいないのよ！
せっかく慰めて貰おうと思ったのに！
二人どころか他の皆もいないし
どうしてこんな時に限っていないのよ
いっそ笑い飛ばして欲しかった……
明日からトントンとどうやって話せば良いんだろう
上手く笑えるかな？顔見たら今度は我慢できずに泣いちゃいそう
もしもとの関係に戻れなかったらどうしよう
そしたら私………
『あ〜も〜！！やめよやめよ！うじうじするなんて私らしくあらへん！
よし！気を紛らわすため本を読もう！うん！そうしよう！』
ついでにもしエミさんがいたら話を聞いてもらって……
そんな事を考えながら廊下へ続く扉を開けた直後、今まで感じた事の無い熱風が体に吹き荒れる
『あっつ……え、なに………………………は？』
まだ涙が滲んだ視界に広がっていたのは真っ赤に燃える王宮だった
『なに、これ』
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ごまプリン(プロフ) - 紗由さん» はじめまして！ありがとうございます！作りたての時から書きたいなと思ってたので面白いと言っていただけて良かったです！次の過去編も楽しんでもらえるよう頑張ります！！ (2021年6月7日 22時) (
レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - はじめまして。こんにちは。夢主ちゃんの過去編面白かったです！学校で朝通知がきて放課後までずっと楽しみでした!tntnさんたちの過去編も楽しみにしてます！ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
ごまプリン(プロフ) - CO2さん» ありがとうございます！大好きと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！亀さん更新は中々直りませんが（泣）完結に向けて頑張ります！！ (2021年1月11日 14時) (レス) id: 6ebd880c68 (このIDを非表示/違反報告)
CO2(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品大好きなので、亀更新でも続きを書いてくださるだけで凄く嬉しいです！！これからもごまプリンさんのペースで無理なく更新していってください(o_ _)o (2021年1月11日 6時) (レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまプリン | 作成日時：2020年12月29日 2時
