【wrwrd!】壊れた人形【軍パロ】 (ページ1)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:12,089 hit

感情1 ページ1

いつからだろう、笑顔が顔に張り付くようになったのは。

いつからだろう、感情がなくなってしまったのは。

私はある小さな村の小さな家で生まれた。

どこにでもいる極普通の家族で貧乏だったけどそれなりに幸せな日々を過ごせていたと思う。

けど、ある日を堺にそんな幸せな日々は簡単に無くなった。

多分9歳くらいのとき。
いつも通りの日常を送っていたときにそれはいきなりやってきた。

夕飯を食べてる時、いきなりドアが開かれたかと思うとスーツのようなものを来た男の人達がゾロゾロと家の中に入ってきた。

混乱している私達に不気味な笑みを浮かべてこう言った。

「娘さんを売ってもらえませんか？」

両親は渡すわけがないと必死に抵抗していた。

私も守ってくれる両親を信じ必死にしがみついた。

でも金額を言われた瞬間
私を守っていた両親の目が欲望の色に変わったのを今でもはっきりと覚えている。

"3000万円"

今まで私を抱き締めていた力がすっと弱まり
まるで物を扱うかのように男の人達の所に投げ出された。

そうだよね。

こんな貧乏な家に3000万なんて中々手に入らないし、二度とないチャンス逃すわけには行かないよね。

生きていく為にはお金が必要だもんね。

でも幼い私には何も理解ができなくて必死になって両親に助けを求める。

『お母さん！お父さん！いや！！私嫌だよ！離れたくない、まだ一緒にいたいよ！！
ねえ、なんで見てるだけなの！？なんで引き止めてくれないの！？なんで………そんなに嬉しそうなの……？』

両親は今までに見たことがないくらい幸せそうに笑っていた。

「A、私達今とっても幸せよ。
ありがとう、愛してるわ。』

そう言った両親の目に私はもう映っていなかった。