25話 和解 ページ26
そして約束の日、モストロ・ラウンジに向かおうとしたら顔にハートが書いてある子が前から来た
「うわ」
「後輩にうわって酷くないすか？」
「名前知らないけどユウちゃんのこと好きならちゃっちゃと落としなよ」
「エース・トラッポラですよニエーベス先輩。あいつにぶすぎて無理。つーか敵が多すぎ。」
「あはは、確かにね〜私の方が女心とかは分かるかもよ？」
茶化すようにいうとトラッポラくんはびっくりしたような顔をした
「先輩俺の事嫌いじゃないんすか」
「んー、好きではない。ていうか嫌ってるのはそっちでしょ」
「それは監督生の心を弄んでるように見えたから…」
下を向いてボソボソと言う目の前の彼
「そんなつもりは無いよ。私はあくまでも彼女の"ただの先輩"だから。あぁそうだ。相談役くらいならしてあげるけど？」
「は？」
「私のことが嫌じゃないなら。手伝ってやってもいいよ」
「なに、それ。俺先輩にあんなに酷いこと言ったのに…」
「それはそれ。これはこれ。これからは仲良くするっていうことでどう？」
「してくれんの…？」
少し泣きそうな顔をするトラッポラくん
そんな顔するくらいなら最初から普通に接して欲しかったな
「しょーがないからね」
「ありがとう、ございます。ね、エースって呼んで」
「いいよエース。私もAでいいから」
「わかりましたA先輩、改めてよろしくお願いしますね！めっちゃ相談しに行くんで！」
「はいはい、待ってるよ」
それから私は急ぎ足でモストロ・ラウンジに向かった
「ごめん！遅れた！」
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作者名：ぴよぴよ | 作成日時：2020年5月15日 10時
