・記憶12日目・ ページ13
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「Aっ…？」
ゾクッとした。
冷たい水をかけられたような感覚に陥った。
弟は口元を少しだけ上げて不器用に笑った。
『ごめん、なんでもないよ、兄さん。とりあえず早くここから立ち去ってよ、じゃないと兄さん疑われちゃうよ？いいの？』
「Aが帰ってくるなら去る…お願いだから…戻ってきてくれ」
俺が一歩前に足を踏み出すと弟が一歩後ろに足を引いた。
弟の足元にあった石がパラパラの崖の下に落ちていく。
あと一歩下がれば確実に落ちる。
「A…何も気づかなくて悪かった…何も出来なくて本当にごめん…もう一度やり直してくれっ！」
膝をついて俺は弟に言った。
弟は驚いた顔をして俺をじっと数分間見つめた。
『兄さん___』
フェンスに手をかけて乗り越えようとする弟、
だけど___
『もう俺は誰も信じられない、さようなら兄さん』
『やっと____逝ける』
世界がスローモーションのように見えた。
弟は確かにフェンスを乗り越えようとした。
けど、弟はフェンスを思いっきり蹴って崖へ身を落とした。
俺は走ってフェンスの向こう側に行こうとした、
遅かった。当たり前だった。
俺がフェンスに身を乗り出して崖の下を見た。
弟は崖の下で血を流して倒れていた、波が弟の体を打ち付けていた。
赤い血が沢山流れていた。
打ちどころが悪かったようだった。
俺はその場に崩れ落ち泣き叫んだ。
弟は永眠した。
二度と覚めない眠りについた。
もう戻らない_____。
俺は大馬鹿者だ。
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癒愛(プロフ) - 続編ないんですか？！めっちゃ続き気になります！久しぶりに声を出して泣きましたねwありがとうございました！ (2020年5月12日 2時) (
レス) id: ec3aae135a (このIDを非表示/違反報告)
脱獄魔ののうあ＠重度の志麻リス - 主様が作る第五人格に関しての小説はめっちゃ泣けますね!!面白かったです! (2019年8月9日 0時) (レス) id: 4fbcbbbe7e (このIDを非表示/違反報告)
霧島ハヤ - 物語を読むにつれてなんとも言えないゾクゾク感が堪らなく、とても面白かったです！続きが読みたくなるぐらい好きになりました。 (2019年2月5日 17時) (レス) id: 7f0913a754 (このIDを非表示/違反報告)
鯖原(プロフ) - 第五はまってるやつさん» 修正お疲れ様です！どういたしまして、気付けてよかった…！これからも更新応援しています！コメント欄かなり幅取ってしまったので削除しておきます！丁寧なレスありがとうございました！ (2019年1月24日 14時) (レス) id: f8b777af63 (このIDを非表示/違反報告)
第五はまってるやつ(プロフ) - 鯖原さん» 失礼致しました！完全なる自分のミスです…ご指摘ありがとうございました！ (2019年1月24日 13時) (レス) id: 2388313657 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：第五ハマってるやつ | 作成日時：2019年1月17日 0時
