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+喰種、昔話_9_+ ページ12

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僕が“S”レートのクラゲだって知らないでしょ、知らないだろうね…。


無様に転がる鳩3人の死体を隅っこに赫子で投げると震え上がる女二人。

女二人の足を赫子で捕まえて僕の元に引き寄せるときゃあきゃあと喚く、不細工な顔だね。


助けてくださいだのごめんなさいだの寝言は寝て言えって話、僕を殺そうとしたくせによくそんなことが言える。自分が何をしたかわかっちゃいないな。

人間と共存なんて父さんたち無理だよ。


『信じてたのに酷いよ…。金欲しさに友達を売ってさぁ』

「ご、ごごごめん…ほんとに、ほんとにごめんなさい死にたくないっ…許してっっ!」

「許してください、お願いっ!」


『僕お腹が空いて空いて仕方がないの。あんたらと同じになりたくてさ、我慢してたんだよ。もう…もう我慢しなくていいよネ…』

「「ひっ!」」


『空腹状態の喰種は危険。フフ…僕ね…クラゲって呼ばれてるけド知ってル?』



にこーっとわらって女たちに言えば女たちはさらに震え上がり僕から逃げようと必死になって動き最終的にお互いを売り始めた。

はぁ…なんて醜いんだろう…。


もう理性が切れそう、本能のままに。



女2人の叫び声が聞こえたを最後に僕の意識は完全に喰種の本能に従って女2人をトドメも刺さずにそのままかぶりついて腹に収めた。

転がっている鳩も順番にちゃんと僕の腹の中に収めてたけどそれでも、それでもまだ足りない。


まだまだまだまだ、まだ足りない。


ふと辺りを見渡すと“もう1人”残っていた。

あれ、なんで残ってるノ?

そんなことはどうでもいい、どうでもいい早く食べたい、お腹をいっぱいにしたい。

飢餓が収まらない、



『まだいたぁ…おなか、まだすぃてるんだぁ…たべられてよ、ふふ…おいしそっ』


僕より“背の高い男の人”を押し倒して食いつこうとした。


「Aちゃん…」


男の人…トアは抵抗せずそう言った。

名を呼ばれ自我が少しだけ戻ってきた。空腹を理性で抑えているけどキツい、キツすぎる。

トアが逃げずにここに残っていた、あまりにも危険すぎる、自我が戻らなかったら今頃…そう考えると恐ろしい。



『っ…トア。ごめ……早く、早く行って…。食べたくないの』





「いいよ。食べて」




『はっ?』




「Aちゃん僕らのために我慢してたんだよね、なのにごめんね…守れなくてごめん。僕を食べて、お腹空いてるんでしょ」



飢餓状態の僕はその言葉を聞いて完全に喰種になった。

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第五にはまってるやつ(プロフ) - 鈴さん» ありがとうございます!遅い更新ですがどうか気長にお待ちくださいm(*_ _)m (2021年2月5日 2時) (レス) id: 14b9ab2e56 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 内容がすごく好みです!続き楽しみにしてます、頑張ってください!! (2021年2月4日 12時) (レス) id: c43d6d3e45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:第五にハマってるやつ | 作成日時:2021年2月1日 0時

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