【第五人格】荘園の嫌われ者の少年【裏切り】

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兄side



『アハハはははっ！これで終わったよ！はははっ！』



弁護士「ひいっ！なんだそれはっ！」



日本に行く前のAの顔と今の顔は全然違った。


目は金色になっていて片目が全て真っ赤になっていた。


目から真っ赤な血の涙がぽたぽたとカーペットに落ちて赤く染まる。


顔にある大きな縫い糸。


今までずっとこれを隠していたのか…？



『終わりだ終わり…あはっ…連れてかれる…御札の効果…まだ残ってたっけ…確認しなきゃ…ああ待って…落ち着かなきゃ』



ブツブツと何か言いたがらAは走って部屋に戻っていく。


俺はAのことが気になってその後を誰にも気付かれずに静かに追った。



Aは部屋のドアを開けて閉めずに部屋の中のクローゼットを開けてなにかを探しさ始めた。


けど見つからないのかAは『ない…ない』と言いながら部屋を無造作に荒らし始めた。




『なんで？なんで？……なんでないの！』



屋敷に大きなAの発狂した声が響き渡る。


数十分探し続けたあと、Aはペタンと床に座り壁にかけられたカレンダーをみて数え始めた。



『《ひい…ふう…みぃ…よぉ…お師匠様。僕は帰れそうにないです…》』



日本語？と思われる言葉で呟きAは奥の部屋に閉じこもった。


俺は声をかけることなくさっきのことを忘れることにした。



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