【Hazbin Hotel】赤い鹿と赤い犬は仲が悪い【アラスター】 (ページ3)

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1.犬鹿の仲ページ3

ﾁｭﾝﾁｭﾝｯ____

『う"〜.....』

朝.....と言っても朝日がある訳では無いが、鳥の囀りで目が覚めてしまい、重たい瞼を擦りながらベッドの中からズルズルと這い出でると冷たく肌を刺すような冷気が"俺"の暖かい体を冷やしていく

『寒い.....寒すぎる...これだから山の上は嫌いだ.....』

ベッドから毛布を剥ぎ取り肩に掛けながら立ち上がる

昔はもっと朝早くから起きて門番として働いていたが、今は無職。すっかりだらけてしまっているせいで朝にも弱くなった。普段は隠している耳も尻尾も出しっぱなしだ

ガシガシと頭を掻きながら洗面所に向かい顔を洗う。顔を上げて鏡に映るのは寝坊助ヅラを構える自分の顔。なんて間抜けな面してるんだ俺は

今日は何をしようか。無職になってからは毎日が退屈だ。特に"アイツ"が居ない時は話し相手もいなければすることも無い。適当に街に降りて"朝食"の調達でもしようか

ふぁっと大きな欠伸をすれば遠くから感じる大きな気配...と、感じた事ある似た気配。こんな朝っぱらから来客なんて、アイツらしい

『ふふっ、朝から楽しいことが起きそうだ』

こんなだらしない格好なんて見られれば笑われる事だろう。そんなのムカつくので指を鳴らしいつもの服装に着替える

赤いコートに黒いシャツ。最後に魔法で髪色を変えれば完璧だ。これは血の色が目立たないようにする為と、アイツへの嫌がらせさ

カップへコーヒーを淹れ角砂糖を5個入れ溶かし飲みながら客人の到着を待つ。

ｱﾗｽﾀｰ「貴方はやはり馬鹿ですねェそんなに砂糖を入れるだなんて」

『ノックもしないなんて、本当に紳士なのか？お前は』

ﾁｬｰﾘｰ「あの、えぇっと......」

変わらずのニヤケ顔に少しムカつきながらもコーヒーを飲み干すと隣にいる彼女は俺とアラスターの顔を交互に見ながら困惑している様子だ。誰かに似ている気がする...

『まぁいいか...で。連絡も無ければこんな朝っぱらから来るなんて何の用だ。バンビ？』

ｱﾗｽﾀｰ「これから説明します。煩いのでその口を閉じていただけますか？御老人」

『フハッ言ってくれる』

カタカタと震えるカップや置物、ガラス窓。俺の方が何百倍と年上だと言うのにこの小僧はいつも減らず口を叩く

『はぁ...本当ならここで食い殺してやりたいところだが、客人の前だ。今日は勘弁してやる』

ｱﾗｽﾀｰ「食い殺されるのは貴方ですけどねェ」

やはり食い殺すか、コイツ