*.+ﾟアクアリウムと流星群*.+ﾟ【あんスタ】【深海奏汰】 (ページ25)

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メランコリックページ25

『館長さん！お待たせしてすいません！』

「A…さん…」

ペットボトルの水が全部無くなってる…そんなに喉乾いてたのかな…

『館長さん水買ってきますか？』

「いえ…もうすこしでうみですよね？それにいっぽんかけたのでたえれます」

『そうですか………ん？』

掛けた？

恐る恐る館長さんの服を触ると濡れてる…

『え！頭からぶっ掛けたんですか！？』

「え？はい…かけましたよ？」

そう言えば海でぷかぷかとか言ってたな…干からびるってそういうことか人魚みたい…

『館長さん立てますか？』

「うぅ…つかまってもいいですか？」

『もちろん！どうぞ』

館長さんがとりやすいように腕を差しのべる

「ありがとうございます〜…」

すると差しのべた腕……ではなく身体の方にしがみついて来た。

『ち、違いますよ館長さん〜！腕です！腕！』

「え？…あ！すいません…」

すごく弱ってる……急いで海に連れていかなくては

館長さんの体調を気にしながらゆっくり、気持ちは急ぎながら海に向かう。

『館長さん！！海です！後ちょっと！！』

「わぁ…♪うみです♪」

階段があった為館長さんの両手を掴みゆっくりと降りる。

やっと砂浜に着いた…！

そっと顔を見ると目がキラキラと輝いている。
本当に海が大好きなんだ。

行ってらっしゃいと館長さんを送り出そうとすると離れてくれなかった

『どうしました？』

すると無言で後ろから持ち上げられ、一緒に海に入水してしまった。

ざぶんという音と同時に周りがぼやけた。
結構深いところまで来たらしい。

目がなれるとと海の中で泳いでいる魚達が薄ら見えた。

強く握られていた感覚が無くなる。

振り返ると館長さんがいなかった。

支えてもらった力が無くなって沈んで行く。
急いで海面まで上がると館長さんが海面に浮かんでいた。

幸い足が着く深さだったので何とか館長さんを引っ張り砂浜まで歩いた。

『館長さんッ！館長さんッ！生きてください！』

館長さんからの返事はない。

『館長さんッ！！死なないで！！』

館長さんから返事はない。

『館長さんｯ!!!!!どうしたんですか…何で返事してくれないんですか』

館長さんからの返事はない。

『館長さんッ……館長さんがいないと…寂しくて私が死んじゃいますよ…』

ふいに引っ張られる。温かい肌のぬくもり。

「かってにころさないでください」

ギュッと抱き返し、すいませんと答えた。