*.+ﾟアクアリウムと流星群*.+ﾟ【あんスタ】【深海奏汰】 (ページ19)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:19,447 hit

瑞雨ページ19

窓の外を見ると勢い良く地面に水を叩きつけているかのような強い雨が降っていた。

ココ最近ずっと晴れていたので恵みの雨と言ったところか。きっと植物たちも歓声をあげる程度には喜んでいることだろう。

館長さんとトレーニングをはじめて数週間。久しぶりの休みに体は喜んでいた。

一方の心の方はと言うと何だか物悲しい気分で締切も近づいているのに仕事が捗らなかった。

机に座ってお取引先のメールと睨めっこしていると突然スマホに通知が届いた。
館長さんからだ。

「Aさんこんにちは🐟」

「きょうは『めぐみのあめ』ですね♪」

館長さんからのLINEをみて私の心は一気に潤った。

「つぎよていがあうひがあったらなんですけどすこしとおいうみにいってみませんか？」

私は目を輝かせて『了解です！』と返信するとスマホを胸に当てて椅子で一回転してみた。

そしてさっきまで進まなかった仕事に手を付けて凄まじいスピードで作品に取り掛かる。それくらい興奮していた。

そして、ふと手を止めて考える。

もしかして………で、デート！？
いや、館長さんに限ってそんなこと…でもな…

今度は考えすぎて部屋中を徘徊しまくってるただの変人レベルでソワソワしている。

結論。気にしないことにした。

だけどすごいワクワクする。今日が大雨だということを忘れてしまいそうになるくらいに。

私は気を取り直して仕事に取り掛かった。