第 ３ ７ 話 ページ12
＿フェリドside＿
う〜ん、これは…
フェ「見られてるねぇ。」
ミ「見られてる？」
フェ「いえいえ〜こちらの話です。ところでミカ君。君は血を吸わなくていいんですか？吸血鬼の街では法に縛られて直接人間の血を飲めませんよ〜？」
ミ「はっ、おまえは法を守らず、僕の血を飲んでたじゃないか。フェリド・バートリー」
フェ「で、僕の屋敷から銃や吸血鬼の都市を脱出するための地図を盗んでた」
ミ「僕はおまえの道楽で、家族を皆殺しにされた」
フェ「あーらら、吸血鬼になった今もまだそんな古いことを怒ってるんですかぁ？いいじゃないですか〜。貴方の大切な優ちゃんは生きてるんですし。貴方と同じ吸血鬼となって、ですがね……」
おーおー、怖いねぇ。
分かりやすいくらい、表情に出てますよ〜。
ミ「いや…僕が怒りを感じるのは家族を守るだけの力がなかった自分にだけだ」
ふ〜ん、なるほどなるほど…
フェ「それで、生き残った家族、優ちゃんとAちゃんを守る〜ですか？」
僕の言葉を無視して、歩き出すミカ君。
フェ「あ、ミカ君。ほんとに人間の血は吸っとかなきゃだめですよ〜。血が欠乏したら僕らは暴走して『鬼』になっちゃうんだから。それを優くんにも伝えておいて下さいね。
どうせ、あの子も血を飲んでないんでしょ。」
＿ミカside＿
ミ「(クルルの血が10日分。10日以内にAちゃんを見つけないと・・・)」
僕は優ちゃんに近づく。
ミ「優ちゃん、ちゃんと血飲んでる？」
優「あぁ…大丈夫だ。」
すると、突然爆発音がして人間が出てきた。
そして僕たちの前で武器を構える。
フェ「うっわ…すごい。何人も一気に殺された。人間側も主力出してきたなぁ…」
主力？
優「主力ってどういうことだ？」
フェ「吸血鬼殲滅部隊の中でもエリート『月鬼ノ組』の事ですよ〜」
グ「まずった、司令塔殺し漏らした。が、まあいい…。ここ制圧すりゃ俺らの勝ちだ」
グ「おーいお前ら。人間の血は美味かったか？言っとくが…今のが最後の晩餐だぞ」
なんであんなに偉そうに……。
Aちゃんを利用してるくせに！
フェ「ラクス、レーネ。部下をまとめて中央のバケモノ以外を押さえて〜」
フェリドが指示を出す。
フェ「さてと、ミカ君、優君。クルル・ツェペシちゃんお気に入りの実力、見せてもらおうかなぁ。君達と僕であの中央の俺様君を殺す。いい？」
優/ミ「いらねぇ/ない。俺/僕達だけで十分だ！」
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作者名：ﾎｯﾄﾐﾙｸ | 作成日時：2018年7月2日 21時
