第 4 6 話 ページ5
_シノアside_
新宿での戦いから5日…。
あれから全くAさんは目を覚ましません。
凄く心配です…。
ところで今私は地下の施設にいるのですが…
ここは気味が悪いですね……。
吸血鬼で実験をしているなんて…。
あ、あれは……
シ「こんなとこにいらっしゃったんですね。
.
グレン中佐。」
グレン中佐は椅子に座っていた。
シ「5日探しました。Aさんがまだ目を覚ましません。いったいグレン中佐はAさんに何をしたんですか?
いえ……
Aさんで何をしようとしてるんですか?」
私はあの時の薬をグレン中佐に投げた。
シ「Aさんの黒鬼は少し特殊だから、特殊配合の薬を渡せと、中佐に言われてそうしましたが……あの暴走はその薬のせいじゃないんですか?」
グ「はは…おまえが感情見せるなんて珍しいな。怒ってんのか?」
私は真面目に言っているのに、グレン中佐はニヤリと笑う。
グ「…で? なんて言えば納得する?人体実験してるって言えば怒るのか?」
シ「それは………」
グ「か弱い人間が……崩壊した世界で生き残るには?吸血鬼、ヨハネに勝つには?
お前の姉“柊真昼”が開発した“鬼呪装備”は、いったい何人の犠牲の上に完成した?」
シ「っ……それは…」
黙りこくる私にグレン中佐は言葉を続ける。
グ「“鬼呪装備”なしで……人間はこの世界で生き残れたか?」
グレン中佐の言葉に反撃ができない…。
そんな様子の私に、グレン中佐は笑顔になる。
グ「ならいまさら綺麗ごと吐かすんじゃねぇよガキ。それともまさかお前……Aに惚れたか?」
っ?!
ほ、惚れる?!
わ、私が……Aさんに?
グ「帰れ。あぁ…それと。あの薬5日で抜けるからAの奴、目を覚ますぞ。好きなら傍にいてやれよ」
私はグレン中佐の言葉に頷きはせず、一応、軽くお辞儀をしてAさんの元に戻った。
.
グ「あいつで人体実験してる “だけ” じゃねぇんだけどなぁ…。
あいつが本当は “__” じゃないって知ったら……どうなるんだろうな……。」
だから、グレン中佐の言葉なんて、聞こえているはず無かった。
.
み、短い……。
89人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ホットミルク | 作成日時:2018年5月24日 0時