第 ５ ７ 話 ページ16
＿シノアside＿
君「 かなり時間かかるな…」
Aさんが眠ってから、20時間くらい経ちましたかね？流石に皆さん、心配そうですし退屈そうですね…。
シ「今のうちにAさんの中で何が起こっているのか話しておきましょうか？」
私がそう言うと君月さんと与一さんが頷きました。 では、話しますか。
シ「鬼呪で抑えられている鬼と、まぁ…仲良くなるって感じですね。そして、拘束を少し緩めてもらいます。すると、鬼の力を多く使えるようになります。 ですが、拘束を緩めた分…鬼に乗っ取られる可能性も……」
私が説明をしているときに…
＿＿＿＿＿＿ﾄﾞﾝｯ
全「ッ？！」
Aさんの体が大きく跳ね上がりました。
シ「鬼と接触を始めたみたいです！皆さん、Aさんの体を抑えてください！！」
＿Aside＿
『阿修羅丸。お前と仲良くなりに来たぜ…。もっと一緒に強くなろう！！』
阿「君の血は本当に僕の好みだよ…。不思議だよねぇ…。 飲むものによって味が変わる血って……。ねぇ、もっと血を頂戴…。」
『血の味が変わる？ 何言ってんだ？それよりもなんかお前、吸血鬼みたいだな…』
阿「そりゃそうだよ…。鬼は吸血鬼の成れの果てなんだから。」
下を向いてぶつぶつと言う阿修羅丸。
な、なんか様子がおかしくないか？
阿「でも、そんな事はどうでもいい！血だ！血をくれ！！ 君の血を、体を、心を……
君の全てを犯してやる！！」
叫びながら俺の元に飛びかかって来る阿修羅丸。
だが、それは突然現れた無数の鎖によって阻まれた。
阿「くそ…くそ！ 鬼呪が！！ 邪魔するな！」
『それ……なんだ？』
俺は阿修羅丸を拘束している鎖を指差す。
阿「これは鬼呪だよ…。人間が開発した。鬼を呪い拘束する呪術…。僕らはそれに囚われている…」
『それって、苦しいのか？』
阿「……？ いや、苦しくはないけど…。」
『そっか、苦しくないのなら良かった！
で？これからどうすんの？ お前に血を吸わせたら鬼呪の訓練が進むって聞いたんだけど…』
阿「さらに進むには、色々と説明しないといけないんだ。」
俺は、阿修羅丸の説明を聞くことにした。
じゃないと、強くなれないしな…
阿「まず、僕が君に襲いかかって君を攻撃する。その度に精神力が減る。精神力が足りなくなったら僕が君を完全に乗っ取る。君が勝つには刀で僕を切りつけて、心を叩き潰すこと。
……でも。」
阿修羅丸は言葉を続けた。
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作者名：ﾎｯﾄﾐﾙｸ | 作成日時：2018年5月24日 0時
