【終わセラ】二人の吸血鬼_ｾﾗﾌ_と一人の人間_ｾﾗﾌ_ 《３》【男主】 (ページ22)

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第６３話ページ22

＿グレンside＿

俺は吸血鬼との戦いで、仲間が何人も死んでいくのを見ている。
いつまでも見慣れるもんではないけどな…
だからこそだ…

グ「俺だって、仲間が何人も死ぬ可能性があるのを分かってて行くのは怖いさ…。だが、今回は行く必要がある」

深夜は俺の言葉を黙って聞いていた

＿Aside＿

まだまだ車で移動中なんだが…

『これ、完全に遅刻だよなぁ！』

シ「まー、そうですね…。どうにか誤魔化しましょう」

話しているうちにサービスエリアに着いた。
当たり前だけど、俺たち以外の全員が揃っていた。

シ「こっそり列に紛れ込みましょう。」

シノアが小声で言う。
グレンにはバレそうなんだが、俺たちは従う事にした。が…

グ「おーおー、随分重役出勤だなぁ、お前ら……」

そりゃ、バレるよな…

シ「い、いや～…グレン中佐。私達、重役の中でも社長だった…」

シノアがふざけてそう言うが

グ「黙れガキが！！」

グレンの声でかき消された。

グ「今回の任務は遊びじゃない！！軍規を守れない奴は帰れ！」

グレンはいつになく真剣だった。
そりゃそうだよな…俺だって分かる。
今回の任務はすげぇ危険だって。

俺は、皆よりも一歩前に出てグレンを見た

『すみませんでした中佐。今回は俺……いや自分の責任です。』

グレンや周りの皆の息をのむ音が聞こえたような気がしたけれど、俺は続ける

『自分は車に慣れてなくて、途中練習をさせてもらったせいで遅れました』

グ「じゃあ、お前が帰るか？」

あいつ、俺がなんて言うか分かってて聞いてんな…。ほんと性格悪りぃな…。

『いえ。行かせてください！！今回の任務の役に立つよう頑張ります！！吸血鬼を倒す役に立ちたいです！！』

グ「よし、いいだろう。列に並べ。だが、百夜Aには後で罰を与える。」

シ「そんな…」

グレンは俺に言いきると、周りを見渡し

グ「他の奴らもよく聞いとけ…。この任務中、軍規を破る者を俺は許さない。ふざけた態度で任務にあたる奴も許さない。今回の任務はおそらく過去最大の危険と難易度になるだろう。きっと仲間が何人も死ぬ……。
だがそれでも！！今回はやる価値がある！！」

グレンの言葉にシノアが唇を噛んでいたのが見えた。そりゃそうだよな…。
さっきまでふざけていて、皆に言っているのに、自分が叱られているように聞こえるしな…。

グ「いいかお前ら。生きて帰るんじゃない！俺達は勝って帰る。分かったか！！」

全おおぉぉぉ！！