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LC 18-5 ページ35
あの者に集まるのは死人の群れ。
何…再び冥界に落とせば済む話だ。
魂の群れが束になって、こちらへやってくるが…他愛もない。
｢届かぬならば、こちらもいくまでよ！！｣
何！？肉体を捨て魂になるなどっ…！！
ﾊﾟｷﾝｯ…！！
兜の割れる音がきっちりと聞こえた。
執念だけで私に一撃を与えるとは…
｢人間は愚かだ。しかし…見事である。｣
こうでなくては、人間はこうであるのだったな。
奴もそろそろ消える頃合い…
我が夢界も消滅を始めた。
＿＿！
｢おい…そこのアテナの聖闘士よ。一つだけ言っておく…ここから先我らの知る聖戦にならないかも知れぬぞ。｣
｢何！？それはどういうっ！｣
……………。
シオン視点
ヒュプノスに問いかけたが何も言わずに封印の柩＿＿聖柩 に入っていった。
｢シオン様…これはどういう…？｣
｢…憂いはあるが…まずは師の様子を見ねば｣
｢師よ！｣
どうか無事であってくれ…っ！
すると、師の目がパチリと開いた。
｢ぐっ｣
良かった。生きて＿＿。
｢やっと…封じたぞヒュプノス。二神を…だが｣
｢同胞はワシを死なせてくれぬらしい。｣
立ち上がったその姿は雄雄しく眩しかった。
これが私の師。
生きて、生きて背負い続けた悲願。
師は、剣を掲げ一直線にハーデス城結界中心部に刺した＿＿。
重く息苦しい空気がふわっと軽くなるのを感じる。
ついにハーデス城へ進軍することができるのだ。
｢シオン。ユズリハ。ワシのために命を懸けてくれたこと感謝する。が…まだまだワシに守られているようではこの先思いやられるぞ！｣
師は、私たちの頭をぐしゃぐしゃと掻き回してきた。
こそばゆくなって逃れようと頭を動かしても逃がしてくれない。
それが嬉しくて、少し恥ずかしかった。
｢師よ。実は耳に入れた方が良い話があるのです。｣
私はヒュプノスが最後に言ったことを話した。
｢ほう。そんな話しをしているとは…にわかに信じられぬが…この話はアテナ様にもお話をせねばなるまい。だがその前に、我らはやらねばならないことがある。｣
｢ハーデスとの決着をつけなければ。｣
｢そうだ。時期にシジフォスらもここへ来るだろう。お前達は呼びに行け。｣
｢ですがその傷では…！｣
｢陰腹のことか。何心配いらん。後に来る聖闘士らに治療して貰う。ワシは老人らしく待っていると言っていのだ。｣
｢…ご冗談を言える元気があって安心しました。すぐに呼びに行きますのでお待ちください。｣
万が一を考えユズリハをおく。
私は、下にいるであろう聖闘士を呼びにいった。
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作者名：ルビ | 作成日時：2022年2月1日 22時
