chondritic meteorites Ⅱ ハーデス成り代わり (ページ19)

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LC 16-3 ページ19

いいえ…！ここで終わらせて見せる！私は黄金のニケを上に掲げ宣言した。
ハーデスよ…！アローン兄さんの身体から出て行きなさいっ！
苦しむハーデスに私は確かな手応えを感じていた。

｢このまま！｣

そう思ったその時
＿＿ﾊﾞｻｯ…！
羽の音を響かせそこにハーデスを翼蔽(よくへい)するように一人の冥闘士が現れた。

｢これよりハーデス様に、指一本触れさせんっ！｣

ハーデスが現れたときの小宇宙に似た、攻撃的な小宇宙にたじろぎそうになり地にしっかりと足をつける。

ハーデスは、すぐに立ち上がり、私たちと面を向かわせた。
何かを隠すように一歩前に出る。

｢その様子は…ハーデス。もしや｣

教皇も同じくして何かの違和感に口を開く。
その場を取り繕うように、ハーデスが語るように見えたから。

｢先程からの何かが合わない違和感。私たちは何かを見落としているやも知れませんぞアテナ様。｣

やはりそう思いますか。
確かめるべきですね。あれが本当にハーデスなのかを…！
しかし、迎えに来たパンドラによって私たちは確かめる術を逃してしまった。
そしてハーデスは最後にこう言った

｢このようなもの…余にとっては結界を破るように容易いことだ｣

結界が割れたときの恐怖を思いだし、血の気が引いていく
まさか…！
＿＿ﾊﾞｷｨｨｲ!

足元からひびが入り身体のバランスが崩れる。

｢アテナ様！｣

教皇の助けにより、私は何とか聖域へ戻ることができたのだった。