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アレから丸一日、花鶏の客は途切れることがなかった。サッカー少年達が帰った後も老若男女様々な客が訪れ、私達は休む暇などなかったのである。
執事服を褒めてくれる常連の女性と世間話をしたり、優衣に声をかける不届き者を殴りたくなるのを必死で堪えたりなど…肉体的にも精神的にも疲れる一日であったのだ。
しかしソレも既に過去。
スッカリ日が落ちた今花鶏は後片付けも終わり、朝と同様静けさが戻ってきていた。現在営業スペースに居るのは、私と叔母サンの二人である。
「いやぁ今日は儲かったわぁ〜…」
『そりゃあ何よりです…』
「Aちゃんその服本当に似合うし…これからずっと着ててもらおうかしら！」
『勘弁してください…』
売上確認をする彼女は上機嫌だ。
それはそれで疲れるけれど、不機嫌にシャボン玉を吹かれるよりは遥かにマシだろう。数日間のサボりは水に流せたようだし…終わった今胸中に残るのは安堵だ。
今日はさっさと風呂に入って眠ろう。さっさとこのコスプレも脱ぎたいし、この後大した予定もないのだから。
突然花鶏の扉が開いたのは、私がそんな思考と共に席を立ったと同時だった。
「ア、ごめんなさいね。もう今日は店仕舞いなの」
「違うんです。実は…Aさんに用事がありまして」
「あら。なぁにAちゃん、アンタの知り合い？」
『ぇあ…エ？佐野、何で今、』
扉から顔を出したのは、今日の朝も訪れた佐野であった。
全くもって意図が分からない。花鶏や私に用があったなら今日の朝済ませることが出来たのに、何故時間を置いて、しかも閉店後の夜になって来たのだろうか。
「近々、借り返すって言ったでしょ」
『！…言っ…たけど！近々っつったらもっとこう、数日後とか…』
「そんなの決まってないし」
「ちょっとちょっとどちら様？」
「嗚呼、すみません。私、こういうものです」
『ッてソレ、』
近付いてきた叔母サンに向けて、いつかのように名刺を差し出す佐野。
真逆何も知らない彼女に、私達に見せたと同じ"仮面ライダー"の文字が刻まれた名刺を渡すのではないか。そんな仮説を元に私は、叔母サンが手にしたソレを取り上げようとしたのだが。
「…アンタ、社長さん！？」
佐野商事 代表取締役社長
佐野満
『…は？』
その手のひらサイズの紙に刻まれた文字列は、目の前の男が、佐野商事という会社の社長であることを表していたのだつた。
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りんごキャラメル@さくらぁ - 《追記》しかしそんな馬鹿なトコがかわいくて好きです。 (5月19日 22時) (
レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
りんごキャラメル@さくらぁ - 多数決のシーン、好きです…(笑) 後から浅倉さんがゆっくり手をあげるトコとか。夢主ちゃんもあげましたか…やっぱり、真司くんは馬鹿なんですよ(←酷) (5月19日 22時) (レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2023年5月16日 18時
