124 ページ38
『おはようございます』
いつも通り、OREジャーナルに足を踏み入れる。珍しく、真司と私以外の社員が既に揃っていた。
『なんか今日早いですね』
「おはよう、A。今日は…」
ピ、と令子サンが指さした先。
そこには、パソコン(アマリリス)で何やら作業中の島田サンと、ソレを食い入るように見つめる編集長がいた。
荷物を置いて、後ろからソレを覗き込むと。
「オイ…俺本当はこういうの苦手なんだよ…もっとこう…明るいホームページねーのかよ明るいホームページ！」
「コレも…取材ですから…」
アマリリスに表示されている写真は、至って普通。ただ二人の女性が写っているモノだ。
違う点と言えば…女性の間に薄ら、顔のようなものが浮かび上がっていることだろうか。
『成程、心霊写真…』
「確かに行方不明事件を新しい視点で調べようとは言ったけどさ…！」
どうやら令子サン主体で追っている、あの行方不明事件を調べていたようだ。令子サンが調べていく中で、非科学的な方向から調べるという選択肢が上がったらしい。
事実、原因は非科学的と言えるものなので、正しいっちゃ正しいのだが。
次に表示されたのは、一組の男女が写っている写真。男女よりも背景の比率が多い当たり、記念写真だろうか。
「次…いきます…」
島田サンが言って、クリックすると。
「「うぎゃあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあ!!!」」
『ッぅお…』
編集長と島田サンが飛び上がって叫ぶ。その二人の様子に、心霊写真以上に驚いてしまった。
ため息をついてから、令子サンと共に画面を覗き込む。
「うーん…」
『…確かに…顔、ですかね…』
写真に映る男女の背後の木。そこに薄ら、人の顔が浮かび上がっていた。
こちらを睨みつけているようにも見えてなかなか不気味。
「おはよう、Aちゃん」
『アレ、真司。おはよう』
と、背後から声が掛かった。その声の主は真司である。
ちなみに、真司と私は同居しているとはいえ、一緒に出勤することは殆どない。何故かと言えば、真司がかなりの確率で遅刻をするからだ。
遅刻したら罰金があるって言うのに遅刻を繰り返すから、コイツはいつまで経っても借金を返せないのだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みーちゃん - 龍騎本当大好きなので本編沿いの小説がでてくれてうれしいです！これからも頑張ってください！応援してます！小説を書いていないので大変さは分かりませんがファイトです！ (2022年10月25日 19時) (
レス) id: ee873f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ますこ - 龍騎、大好きなので楽しんで読ませて頂いてます！これからの更新も楽しみにしてます！ (2022年10月17日 20時) (レス) id: 0698efded3 (このIDを非表示/違反報告)
okaka - 今、ちょうど龍騎を見ているのでとても楽しく読んでいます。この作品でとても癒されています！大好きです！！ (2022年10月16日 21時) (レス) id: 87b1e34c00 (このIDを非表示/違反報告)
いとこんにゃく(プロフ) - 好きすぎて一気見しちゃいました…ほんとに大好きな作品です；；これからも応援してます…！ (2022年10月16日 5時) (レス) id: ebebe27350 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2022年10月9日 22時
