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二十五匹 ページ30

「かいつまんで話すとね。昨日馴染みの立ち飲み屋に、この爆弾が届けられたのだよ。私宛に、匿名の差出人からね。で開けてみると、この爆弾が入ってたって訳。ちょうど包みを解いた時に信管が外れて、少しでも動いたら爆発するかもしれない、って状況になっちゃった。そんな訳で市警と、探偵社に連絡が行って__」

「でボクが駆けつけた訳です」

『僕はその後に会ったのさ』

いや〜、女性って強いよね

いろんな意味で。素晴らしいと思うよ。

「お前は……毎回毎回、どうやったらそんな風に高効率に厄介事を吸引できるのだ?」

国木田君は毒茸でも食べたような顔をしながら言った

厄介事のみを吸引できる、ただ一つの掃除機
[太宰治]


いらなっ!!


「いいじゃない、偽物だったんだから」

その掃除機野郎が話した時にちょうどよく紅茶が届いた

掃除機野郎は笑顔で受け取って、角砂糖を幾つか放り込んでから飲み始めた

『掃除機……じゃなくて太宰君は素晴らしくいらない能力が備わってるみたいだね!』

「掃除機ってどういうことでしょうか?」

太宰君は呆れた顔してそう云った

「ま、いいですけど。えーとその爆弾は結局時限装置だけで爆薬の内蔵されてない模造品だってことが判ったのだよ。ただの厭がらせだね。犯人にも逢って話をしたし、もう大丈夫」

「犯人を捕まえたのか」

『刺されるべき。女性の恨みは怖いよ?太宰君』

「先程から先輩は判ってるご様子ですけど、爆弾を開けたら中に《ワタシダケヲ視テ》と書かれた紙片が入っていたよ。私を慕いすぎたさる過激な女性のちょっとしたアレなアプローチだったのだね。」

『なんで君がモテるのか理解不能だよ。』

「……心当たりが何人かいたけど順番に確かめて犯人を特定、しっかりお灸を据えて諦めて貰いました。飲み屋に爆弾送られてたら、ろくにお酒も飲めないもの。」

スルーしたよこの後輩

「……そうか」

国木田君も何故太宰君がモテるのか理解できない、と言いたげな表情を浮かべていた

……本当になんでなんだろうね?

『世の中は顔だってよくわかるよね。太宰君といるとさ』

「顔が良いって?やだな〜照れますよ〜!」


めっちゃムカついてきたんだけど

[ドスっ]

「いや先輩いきなり殴らないで…」

地味に痛い…とかぼやいてる後輩なんて僕は知らん

「そ…それでですね、その時一応駆けつけた市警の巡査さんに云われたんですよ。」

……市警も大変だな。軍警とはやっぱ違うし

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強いうさぎLv3 - 新美南吉…!!地元…!!(嬉しい) (2019年6月14日 20時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百合 | 作成日時:2018年8月5日 19時

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