Story99 ページ9
江戸川 side
「……え、」
澄ました顔でさらりとえげつない事をいうAさんに、思わず固まってしまう俺。
一瞬まともな言葉が口から出なくなるくらいには驚いた。
…待て、この親子は揃いも揃ってどうなっているんだ?!
どんな教育をしたら自分の子供が知らず知らずのうちに黒の組織に編入されるなんて事が起こるんだよ安室さん!!
『あ、ついでに言うと、俺今組織の幹部。』
「…はぁ!?」
何度もさらりとトンデモ発言をするAさんに、なぜだかこっちが疲れそうになる。
なるほど、それだと
いや、繋がるけども…。
親子揃って各国の機関に狙われるくらいには大規模な組織の幹部が一つ屋根の下で、
どんな状況だよ、それ…!
『そんでもってこの前、降谷さんに強制的に協力者にされた。』
「……、」
言葉も出ない、とは正しくこの事だ。
勿論その内容もえげつないが、それよりも、なんの戸惑いも躊躇も無く、澄ました顔でそう言うAさんに軽く畏怖すら抱いた。
ほんっとに、どんな教育をしてるんだ安室さんは…!!
「え、えっと、Aさんって、安室さんにその事を話す気は無いの…?」
思わず素で江戸川コナンに戻ってしまった。
俺の質問にAさんは暫くきょとん、と目を見開いたが、すぐ笑顔になった。
『だって、あの人に話したら何しでかすか分からないでしょ?第一、降谷さんって昔からほぼ家に居ないし。』
「……待って、本当にまって」
一瞬だけでいいから頭を整理させて欲しい。
え?安室さんが??普段は家にいない??
それが昔からずっと??
…そりゃグレるよ、安室さん……。
俺の中での安室さん像がピキピキと音を立てて壊れるような気がした。
『お母さんも小二の時に居なくなっちゃってるからなあ…。それからはたまに降谷さんの部下の人が来てくれるんだ。ちなみに、ハッキングが得意なのはその人に教えて貰ったからだよ。』
混乱する俺を他所に、Aさんは次々と新たなトンデモ発言を零して行く。
…へー、最近の公安の人は子供相手にプログラミングを教えるんだぁ、そっかあ……(困惑)
「…なんて言うか、大変だね、Aさん……。」
やっとの事で俺が捻り出した言葉に、Aさんが『まあ、あの人今NOC疑惑掛かってるけどね。』と新たにトンデモ発言をするまで、あと数秒。
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とうふ - 続きありがとうございます!赤井さんも落とすとは主人公のお母さん強い… (2022年7月28日 15時) (レス) id: ec5acf9a2a (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - とっても面白いです。続きを楽しみにしてます。 (2021年6月21日 16時) (レス) id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!楽しみにしてますっ!つづき! (2021年4月5日 12時) (レス) id: 6e70c41ec9 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - とても面白い作品ですね!なんか好きです←ど唐突 (2021年2月17日 7時) (レス) id: af51e6f891 (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 戻られて良かったです!更新楽しみにのんびりお待ちしてます。 (2020年12月12日 7時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:食物連鎖の頂点に立ったササミ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1e4d26931d1/
作成日時:2020年2月24日 16時