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無事に日本での最後の仕事を終え、これから食事に行くのだというメンバーと別れ、私はホテルの部屋で姉の迎えを待っていた。
家族に会うのは久々なので、ワクワクが止まらない。
握り締めたスマホが震えて、確認するとホソクオッパからのメッセージ。
”Aがいなくて寂しいよ −V”
と、共に送られてきたのはテヒョンオッパの悲しそうな自撮り。
写真送るなら自分で送ってきたらいいのに。
そう思っているともう一件の通知。今度は動画だ。
”TH「Aヤー!!」
HS「ヤァ、テヒョンア!あんまりAを困らせるなよ?」
TH「ホビヒョンはAがいなくて寂しくないんですか!」
HS「寂しいけど、ご家族との時間も大事にしなきゃだろ?」
TH「Aヤー…」
HS「A、俺らのことは気にせず、今日と明日はご家族と楽しんできて。あと、お姉さんに、お誕生日おめでとうございますって伝えてね。」”
無事スマホを取り返したホソクオッパがアンニョーンと手を振ると、後ろで泣き真似をしていたテヒョンオッパが手を振るのが見えた。
確かに共同生活をしているとなかなか離れて過ごすことが少ないので、一晩メンバーと離れて過ごすのはなんだかドキドキする。
そんなことを考えていると、姉からの着信があった。
『A?言われた通りの駐車場まで来たよ〜』
電話越しでわかったと伝え、エレベーターで駐車場へ向かった。
『A!!」
『お姉ちゃーん!!』
久々の再会に思わず抱きしめ合う私達。
ぎゅう、と抱きしめて、元気?と聞くと、あんたは元気そうね、と姉らしい答えが返ってきた。
車を覗くと、可愛い可愛い甥っ子が。
『
ニコニコと微笑む可愛い甥っ子に頬が綻ぶ。
さあ乗って、と急かされ、私は車の後部座席に乗り込んだ。
『じゃあ、出発しますね〜ママもパパもAに会えるの楽しみにしてたよ』
『私も楽しみ〜!あ、お姉ちゃんお誕生日おめでとう』
『もうおめでたいって歳でもないけどね。ありがと』
姉は私とは正反対の性格で、しっかりしていて面倒見が良い。
小さい頃にわがままを言ってダンススクールに通わせてもらっていた私と違って、姉は塾に通い、ピアノとバイオリンと乗馬を習う、どこぞのお嬢様のような子供だった。
そして外見も、家族の贔屓目なしにしても、すれ違えば半分の人が振り返るくらい、美人だった。
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クロ(プロフ) - 読者Hさん» ありがとうございます(^^) (2021年9月8日 0時) (レス) id: 40ccbc89c0 (このIDを非表示/違反報告)
読者H - いつも更新楽しみにしています(*^^*) (2021年9月7日 23時) (レス) id: 92894a889b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロ | 作成日時:2021年8月9日 23時