グラサン分解魔は奥さんに甘い4【松田陣平】

142話 陣平side ページ23

陣平「颯真が産まれた日は心地よい風が吹いて、空は綺麗に澄んでて。それが颯真の名前の由来だ。」


颯真「ゆらい？」


陣平「なんで颯真って名前になったのかの理由だ。颯真の颯っていう字には風の意味があって、颯真の真っていう字には、まじりけのないっていう、あの日の空のような意味が入ってる。だから颯真って名前にするってママが付けたんだ。」


颯真「ママが……？」


陣平「そうだ。俺も色々と名前考えてたんだが、どれもピンと来なくて。それで名前どうしようかってママに言ったら、良い名前を思い付いたって。何て名前だ？って聞いたら、名前は颯真って言ったんだ。」


颯真「……」


陣平「あの日は本当人生で1番幸せな日だ。初めて颯真に会った時、パパ大泣きしたぞ。自分以上に大切な存在がまた1つ増えたって。ママもそう思ってる。颯真のこと邪魔者なんて思ったこと、たったの1度もないし、赤ちゃんが産まれても、颯真の事を好きなのは変わらない。それだけは分かってほしい。」


颯真「……ほんと？」


陣平「本当だ。でも、今回赤ちゃんの方ばかりに気にかけて、颯真に我慢させたのは事実だ。悪かった。」


颯真「………ぼくも、あかちゃんいらないっていって、ごめんなさい……」


陣平「…その言葉は、ママに言うべきだ。赤ちゃんを産むのはママだから。」

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