4話 陣平side ページ5
陣平「はぁ…はぁ…くそっ…、血出てきやがった…」
深夜、あいつと殴り合いをした後、1人で桜を眺めながら、傷を抑えていた。
ハギに助けてもらうか…なんて思っていたところ
『大丈夫ですか…!?』
1人の女が俺の元へやってきた。こんな時間になんだ…
陣平「あ!?こんくらい余裕だっつーの!関係者以外はこの敷地に入るな!」
そう言い放ち立ち去ろうとすると、腕を掴まれ止められた。
『そんな事言ってる場合じゃありません…!ちょっと待ってください!』
真っ直ぐ俺を見てそう言う。月明かりに照らされたその姿に、俺は一瞬で惚れちまった。なのに言葉は素直に出ない。
「何しやがる!」
『何って手当てに決まってるじゃないですか!これでも私看護師なんで、すぐ終わらせるので手当てさせてください!』
そう言って鞄から救急セットを出す。お節介なのか、職業病なのか分からない。
俺はされるがまま手当を受ける。ハギに頼まなくてもよかったな。
そして深く傷ついた傷に消毒が染みる。
「いってぇなっ!ほんとに看護師か!?」
『消毒なんだから染みて当然です!じっとしないと、もっと手荒な手当しますよ!?』
そんな言葉を本気で言うのが面白おかしくて、つい笑いそうになる。でもそれを堪えた。
チラチラと横目で顔をよく見てみる。
俗に言う可愛らしい、と言われるタイプだ。
『これで大丈夫です。』
慣れた手つきで、手当を終わらす。
「こんな手当初めてだぜ。」
素直にお礼を言えばいいのに、何故か俺はそれが出来ない。これが俺が鬼公に傍若無人と言われる所以だろう。
そして彼女は去っていった。急いで去っていくのに夢中で、携帯を忘れたことにも気付かぬまま。
届けようと後を追おうとした瞬間、ふとある事を思いつく。
この携帯を俺が持っていれば、また会えるんじゃないかと。
でも返した方が…と、葛藤した末に俺の中の悪魔が勝っちまった。
彼女のスマホの電話機能で、俺の携帯に電話をかけ、その番号を保存する。
俺、相当やべぇ事してるよな。
だが、もう後には引けない。何かしらのきっかけを作らなければ…
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りーこ(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます!昨日のwildpolicestoryで動いてる松田刑事が観れて幸せでした!これからもグラサンの方もよろしくお願いします! (2022年10月30日 18時) (レス) id: d49ab6f07e (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - ハロ嫁再上映ということで、久しぶりに見返してみてまた泣きました!!本当に何度読んでも飽きない神作品です〜!!グラサン分解魔は奥さんに甘いも頑張ってください!!応援してます! (2022年10月29日 16時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
りーこ(プロフ) - たぴぴ#呪術廻戦さん» ありがとうございます!陣平くんは曲がったこと大嫌いなので、一生離しませんよ!新作出来ましたので、そちらの方もぜひ読んで行ってください! (2022年7月27日 20時) (レス) id: d49ab6f07e (このIDを非表示/違反報告)
りーこ(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます!今も2人で子育て奮闘しながら、幸せな生活送ってます!新作の方も出来たので、ぜひ読んで行ってください! (2022年7月27日 20時) (レス) id: d49ab6f07e (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - うっわぁー!!更新お疲れ様です!&ハッピーエンドで完結ありがとうございます!!最終話で涙腺崩壊です…次の作品も頑張ってください、応援しています!! (2022年7月27日 15時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りーこ | 作成日時:2022年6月25日 2時