違った道の隻眼女4【坂田銀時】

第157話 ページ12

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悲鳴を上げ客が騒ぎ立てる中






貴「覚えてるか銀時？」






私は刃をチラつかせ耳元に唇を寄せた







貴「私が昔鬼兵隊って義勇軍を率いてたのよォ


そこに三郎って男がいてな。

剣はからっきしだったが機械には滅法強い男だった」






銀時「.............」






貴「だがそんな奴も親の元へ帰ることなく死んじまった。


全く酷い話しさァ。

私達は天人から国を護ろうと必死に戦ったってのに

幕府は侍を切り捨てやがった...」






銀時「高杉｡


じいさんけしかけたのはお前か 」






貴「.............｡

けしかける？バカ言うな

立派な牙が見えたんで研いでやっただけの話よ



分かるんだよ。私にもあのじいさんの苦しみが...

私の中でも未だ黒い獣がのたうち回ってるもんでなァ

銀時｡てめェには聞こえねェのか


いや聞こえるわけねーよな」







銀時「.............」






貴「過去から目ェ逸らしてのうのうと生きてるてめェに

牙をなくした今のてめェに私達の気持ちは分かるまいよ」






そう言い捨て刀をぬこうとした時






銀時「高杉よ見くびってもらっちゃ困るぜ」





動かねェ...





銀時「俺だって獣くらいかってる


ただし黒くねぇ。白いヤツでな


え？名前？定春ってんだ」






貴「っ、」

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